rubidium-37’s blog

やりたいことしかやらん

2021年夏アニメ(個人的)総決算 前編

 どうも、ルビジウムと申す者です。2021年夏アニメが一通り終わりましたので、いつものことながら、総決算と題して個人的な感想・評価を述べていこうかなと思います。

 

 2021年夏アニメは前期春アニメと同様かそれ以上に、良作・名作と微妙な感じの作品の明暗がはっきりと分かれたって感じがします。ですが、評価高めに分類した作品は前期からの続きや2期といった続編だったり、プリキュアラブライブといったシリーズ物が多くなりました。まあ、この辺りは順当と言えると思います。あとは、視聴前の個人的な期待度よりも大幅に高い評価になった作品は無かったですね。(下がった作品はいくつかありますが…) とはいえ、アニメとして評価は低くてもエンタメとして笑える作品(それが良いのかはわかりませんが…)はそれなりにあったので総じて実況しがいのあるクールだったんじゃないかと思います。

 

 おおよそ自分がどのような基準で評価してるかについては以下の記事を読んでください。(大きく考えは変わっていませんがアップデートは必要な内容なので気が向いたら更新します。) 作品の面白さを最終的に判断するのはやはり人間なので、放送時の流行であったり、社会の情勢といった外的要因が与える影響を考慮して、それを含んだ上で評価するべきだよねというのが自分の考えです。この記事はあくまでもそういう側面を含んだ上で評価をつけているということを念頭において読んでくれるとありがたいです。

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 この記事は前編ということで評価E~Bまでの作品について書いていきます。評価が低い側の作品群なので辛辣なことも書いてるかもですが、ご了承の上で読み進めてください(今更)。

 

 ここからはネタバレ等もあるので注意してください。(21年秋クール以降に続く作品に関しては21年夏クール時点での暫定評価です)

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E(~49点)

魔法科高校の優等生

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 期待値に反しての不良債権度合いがひどすぎる。いや、これで魔法科高校の劣等生のスピンオフを謳うのは無理があるでしょ… ちゃんと原作読んでます?? そもそも、作画は本編よりもコミカルな感じで女の子キャラを可愛く描く感じになっているので、内容もそれに準じた深雪中心とした内容にしなければ本編の単純な劣化となってしまいます。にも関わらず、この作品のオリジナルの要素はあまりに少なく、しょぼい小悪党との戦闘とお色気シーンくらいのものです。これが劣等生のスピンオフで無ければまだ救いはあったんですけど、劣等生のスピンオフという立ち位置を前提として考えると数少ない加点要素も全て消し飛ばして、100点満点中30点です。この作品のことは無かったことにしておとなしく今冬の劣等生追憶編を楽しみに待ちましょう。

 

現実主義勇者の王国再建期 (分割第1クール)

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 ある意味2021夏アニメで最も強烈な印象を残したかもしれない魔作。ツッコミどころが多すぎて挙げればキリが無いですが、やっぱり作画にかけるマンパワーが貧弱なせいなのか、全体的に動いていないですし、動きの必要なシーンを極力画面内に入らないようにするという小賢しいことをやってるのが視聴者視点でも簡単に見抜けてしまっていたのが全ての元凶だった気がします。そうじゃなければ明らかに普通のハンバーガーの絵が映ってるのに生姜焼きの話が始まったりしませんって(ホントはハンバーガーに生姜焼きが挟まっている物を表現したかった模様)。作画という点でいくと突然中央の人物の周りをカメラが一周するカメラワーク(通称現国カメラワーク)を放り込んでくるのもかなり謎で話題になりました。明らかにそんなことに労力をかけるシーンじゃない上に、他に頑張るべき部分があるにも関わらず現国カメラワークをちょくちょく使ってくるのは何かを暗示していたんですかね…? 構成的には冒頭の世界観解説(その話にて本編の内容に出てくるとは言っていない)やブツ切りED突入など、およそ1話ごとの構成を考えたとは思えない作りで逆に新しさすら感じました。作ってたら24分になったからここでこの話は切るよ~みたいなノリで作ってますよね? オマケにOPとEDも中々の笑いどころがあり、OPの異常イントロやEDのクソデカ臥薪嘗胆はもう笑わせに来てるとしか思えなかったです。あのOPのイントロ、なんであんなに面白いんですかね? しかもこの作品分割第2クールも制作されるということでもう楽しみでしかないです。アニメとしての評価は最底辺ですがエンターテイメントとしては最高レベルの笑顔を届けてくれたことに感謝してます。

 

D(50~59点)

ひぐらしのなく頃に卒 (新作 2期)

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 この作品もあの名作ひぐらしの続編を名乗るのは無理がありすぎるだろ… 卒は旧ひぐらしでいうところの2期の解に該当する訳でつまり、解答編の役割であるわけなのですが、業の後半時点で沙都子が繰り返す者の力を使ってることがわかってしまっているため、各編の黒幕に絶対沙都子がいるということが自動的に決まってしまいます。旧ひぐらし解の面白さとして、誰が黒幕で、どのタイミングで雛見沢症候群を発症し、その兆候はどこにあったのか、どのような方法で惨劇を引き起こしたのかというところを否応が無く考察させるような作りになっていたことだと思うのですが、卒の解答編は沙都子が注射器でターゲットを雛見沢症候群の末期状態にし、ターゲットが雛見沢をぐちゃぐちゃにして梨花を56したら、沙都子が後追い自殺するだけなので、考察する余地が方法くらいしかないのがあまり面白味がなかった要因だと思います。最終的には色々あった伏線を全て放り出して梨花と沙都子のドラゴンボール顔負けの殴り合いを見せられるので、今までのはなんだったんだよってなります。最後に名曲を流してそれっぽい雰囲気にしても視聴者は騙されません、流石に。

 

BLUE REFLECTION RAY/澪 (第2クール 13話~)

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 個人的にはすごく雰囲気が好きな感じなのでなんとか理解しようと歩み寄りたかったのですが流石に厳しいものがありました… 第1クールから敵キャラである紫乃の目的が不明瞭でキャラクター全員が何の為に戦ってるんだよ感が否めなかったんですが(もちろん、陽桜莉たちは人々の想いを守るために戦ってはいますが、それは自発的な感情ではないので目的とするのは少し弱いかなとは思いました。)、紫乃の行動原理が分かったのが最後の最後過ぎて流石に今更感ありましたね。陽桜莉たち視点では知らなくとも、視聴者は神様視点なんだから、紫乃の独白とか回想って形でもっと早く視聴者には明示してくれてもよかったんじゃないかと思います。最後まで見た今なら分からなくもないんですが、見てる途中は何やってるのか全然わかんなかったのでちょっと辛いものがありましたね… 後は作画がかなり微妙だったというのもありますかね。全体的にのっぺりしてるというか、これは2021年のクオリティではないだろという気はします。ポテンシャルはあっただけに勿体ない作品となった感じはします。

 

D_CIDE TRAUMEREI

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 村瀬の「淫夢か?」の印象が強すぎてアニメとしての他の要素が薄れてしまったこの作品。こういうネットミームとかで笑いを取るようなことって基本アニメとしてはマイナスなのかって思ってます。特に淫夢とかレベルになると流石に知りませんでしたっていうのは無理がある気がしますし、あえて淫夢か?という台詞を何回もループさせてくるのは流石に知っててやってる気がします。ネットミームで笑いを誘うような意図がなかったとしても、これは流石にそう思われても仕方ないというものでしたし、制作陣の甘さが出たのかと思います。本編に関しては教団という敵が現れ、目の前で人が銃殺されたにも関わらず、次の回は日常回だったりして起承転結の転から承に逆戻りしてるような構成だったのが気になっちゃいました。人が死んだことに対して心情的にもっと何かあっても良くない?ってモヤモヤしながら見てました。大筋としては可もなく不可もなくみたいな感じで特別言うことは無いですかね… 作画は全編3DCGでしたが、こちらについてはしっかりと動いていたので良かったと思います。

 

天官賜福

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 今期の中華枠ですが前期まで放送をしていた魔道祖師と同じ作者の本作が日本の地上波にて放送されました。(配信先行枠ではありますが、媒体がbilibiliのみの為日本基準で新規枠としています。) 主人公の謝憐(シエ・リェン)は天界の神様的な人で作中では神官として下界にてお供を連れ、旅をしており、あるとき三郎(サンラン)という青年と出会うといった感じです。序盤は水戸黄門的な感じの世直し道中的な感じかと思って見ていましたが、途中から天界の事情やら主人公が800年前に関わった出来事などの視聴者が全く知らない知識が前提で話が進み始めて完全に置いていかれましたね… 終いにはサンランは自分は鬼の王だとか言い出して、それに対し主人公も気づいてた感を出して別れて終わるというボーイズラブというものの定義を改めて考えさせられる終わり方となってました。そもそも、人名とか地名の固有名詞が中国語のせいで、話していることの半分くらいがわからんのじゃい!ちなみに作画は中華枠なだけあって安定して素晴らしいものでした。

 

ピーチボーイリバーサイド

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 あくまでもここでの評価は地上波でオンエアされたverのものに限るものとし、dアニメストア限定で公開された時系列版の存在については考慮しないという前提で話をします。オンエア版を一言で言ってしまえば時系列をぐちゃぐちゃにしないでください~~!!!ってことですね。過去にもプリンセス・プリンシパルなど、時系列を入れ替えて効果的な展開を狙う作品はありましたが、ピーチボーイリバーサイドはそんなレベルじゃないレベルで時系列がぐちゃぐちゃです。普通の感覚なら2話、3話かけて消化するエピソードは塊で放送すると思うんですけど、このアニメにはそんな感覚は通用しません。普通に同じエピソードの話を木っ端みじんにするので展開のつながりとか、キャラクターの心情の変化とか、そんなものもひったくれも無いです。時系列をシャッフルすることであくまでもサリーを主人公として見せるという狙いがあったのは分かりましたが、それなら時系列順ラストのミコトの過去回想回を無しにすれば良かったのでは…? 個人的にサリーの脚がすごくエッチだったのはよかったですね。他の女性キャラも可愛かったのでそこは大いに評価できますし、時系列順で並べ直すとそれなりにちゃんとした内容なので勿体ない作品だったなと思います。

 

C(60~69点)

ぼくたちのリメイク

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 個人的にはこういう創作をテーマにした作品は絶対の答えがないので、扱うのがすごく難しく大半の作品はコケると思っているので、最初から期待値は低めでした。内容としては主人公の恭也が過去に戻り、芸大に進学して人生をやり直すというタイムリープ展開です。創作においての技術とか良し悪しとかって部分はおいておくにしても、貫之が去ってしまった後、恭也が罫子さんの力でこのままの状態で進んだ未来にタイムリープし、未来を変えてしまったことを後悔した上で再度過去に戻る展開なのですが、罫子さんが何者で何の目的があったのかが良く分からずに終わってしまって消化不良気味だったのと、未来を見てきて戻ってきた時間が既に貫之が去った後のタイミングで、未来を見たという展開の意味がちょっと弱いかなという気がしました。最終回の畳み方もかなり無理矢理感があった気がしてこれはちょっとマイナスが大きいところだと思います。続編とかがあればまだよかったんですけど、今のところそんな気配はないので残念です。

 

探偵はもう死んでいる

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 今期、期待値に反しての不良債権枠その2です。原作の絵の雰囲気とかタイトルとかで勝手に単話完結型の美しい推理物を想像していたのですが、蓋を開けてみるとろくに推理はしないは、毎回毎回敵とバトルしてるは、終いにはトンデモ怪人やトンデモロボットが出てくるわで完全に予想を裏切られちゃいましたね。バトル物として見たとしても後半の作画の質の低下がかなり痛く、1話の神作画を返して…という悲痛な叫びが聞こえてきました。そもそもシエスタの心臓が他人の意識を乗っ取ったり、顔までもがシエスタの顔に変わっていたりしたせいで、ちょっと無理があるだろって気もしてたんですけど、敵に改造人間とか出てきてるしその辺は気にしないというのがお約束ってことなんですかね?斎川が出てきた時に眼帯をしているから絶対にこの子にはシエスタの眼が移植されてる!って思っていたんですけど、結局は違っていたみたいで、シエスタエグゾディア説が立証されなかったのは残念でした(何の話?)。

 

指先から本気の熱情2 -恋人は消防士- (2期)

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 今期の僧侶枠はあの指熱が帰ってきたということで、僧侶枠の史上初の2期という名誉ある作品となりました。この作品は僧侶枠の中でも王道の恋愛ストーリーという感じで多くの人に普遍的に受け入れてもらえる印象がありますね。2期では颯馬と涼の間に涼の元カレがである玲が登場し、色々となっていくって感じの内容です。あまり説明するとほぼ内容全部言っちゃうことになるのでぜひ本編を見て欲しいです。この作品はプレミアム版のみのシーンが無くても、話が飛んだりしないのがありがたいところかなって思います。僧侶枠という括り無しで見ても普通に楽しめる作品なので、僧侶枠初心者向けの個人的なオススメです。

 

月が導く異世界道中

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 異世界転生物の中でもその世界の神様に嫌われて、支援をもらえずに自力で頑張るタイプの作品ですね。この作品も水戸黄門を意識してる感じで主人公のクズノハとお供の巴と澪の3人旅で世直し道中する展開が基本です。とはいえ、途中完全に虚無回があったり、特に大きく話が動くわけでも無い部分が目立つところもあり、少し退屈を感じるような気がしました。終盤はそこそこに良かったので盛り返してはいたんですけどね。原作が長編の異世界物作品でありがちな序盤の説明パートに尺を取られてしまうのが、仕方の無いこととはいえあまり良いポイントでは無かったなと思います。2期もあるみたいなんで説明パートが減って戦闘とかの展開に動きの部分が増えてくればもっと面白くなってくるんじゃないかと思います。

 

出会って5秒でバトル

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 純粋な能力バトル物作品って感じで多少の展開の粗を気にしなければそれなりに面白かったと思います。主人公の啓が能力バトルをしながら能力バトルゲームを取り仕切る魅音の目的等を探り出そうという設定は良かったと思います。逆に能力バトルという点では後半になるにつれ似たような能力が出てきたり、かなりに広義で捉えることができるため何でもありじゃん的な能力が出てきたりするのは能力バトル物としてどうなの?という気はしました。ただ、この能力には実はこんな隠し要素があるんだ的なのは賛否両論あると思いますが、何だかんだで話を盛り上げる要因にはなっていたので自分的には肯定的に考えてます。終わり方もドラマ版ライアーゲーム1期みたいな感じでしたが、ちょうど良い落とし所だったとは思います。作画に関しては優利は終始頑張っていたと思うのですが、それ以外のキャラ等が中盤怪しかったり、3DCGが通常アニメ絵の雰囲気と違いすぎて浮いて見えていたりした点は勿体なかったなと思います。

 

転生したらスライムだった件 (2期分割第2クール)

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 これが異世界転生物の原典にして王っていうわけか~ 原作に忠実にアニメ化した結果このクールの内容の大半が会議になってしまうというトンデモを引き起こしています。会議の内容は別に大したことやってないのであっても無くてもって感じですが、少ないながらもある戦闘シーンの動きの作画は流石ですね。異世界転生物の原典なだけあって非常に先の展開にワクワクさせられるんですが、ワクワクした状態を引っ張られ続けてそのまま終わるという何とも贅沢な尺の使い方は1期を彷彿とさせます。ここから絶対に面白くなるのに!って思わせるのがすごく上手いんですよね。一応映画で続編やる感じみたいですが、原作のストックは膨大にあるんだからワンピースとかみたいに数年かけて原作全部映像化して欲しいです。というか全部映像化する気でなかったらこんな会議ばっかりのアニメ化しないでしょ、流石に。

 

100万の命の上に俺は立っている (分割第2クール)

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 2020年秋クールに分割第1クールを放送した本作ですが、前クールではいらすとや事件や100万回生きた猫事件などのおふざけがあり、散々な印象となっていました。第2クールではそういったことも無く、序盤は程々に、中盤終盤の展開は結構面白かったと思っています。とはいえ、作画に関しては相変わらず少々残念な出来で、これが神作画で制作されていたら名作になっていた可能性もあるんじゃないかという気持ちもあります。逆に第1クールであれだけのおふざけをして、残念作画にも関わらず、この評価にしているので、話の展開は中々の高評価と言っていいかと思います。原作はすごく気になるのでアニメ最後まで見た人には宣伝になったかもしれません。(アニメを原作の宣伝に使い捨てるような商法は良くないと思いますが。)

 

SCARLET NEXUS (第1クール)

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 ゲーム原作はアニメ化するとコケる傾向にあるというのが自分の持論なのですが、この作品は結構頑張っていると思います。とはいえ、滑り出しは快調とは言い難く、ゲーム特有の戦闘をプレイヤーとして体験してないことによる物語への没入感の薄さと世界観の説明不足、専門用語の難解さがかなり足を引っ張り、序盤はホントに何が起こっているのか何も分かりませんでした。段々と見ていると状況とか世界観も分かってくるのですが、結構見てる側に理解する努力を強いてくるのはこの手の作品では良くない要素かなと思います。そこが本質じゃないので。後半の展開は結構面白く、内容が分かってくると今後の展開にも期待しながら見ることができました。戦闘の作画は順当な感じでゲームでの戦闘パートと思わしきところを上手くアニメに落とし込んでいると思います。第2クールでは更なる新事実が明かされたり、期待していい展開があると思ってるので、右肩上がりに評価も伸びることを期待してます。

 

精霊幻想記

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 なんだこの随所にSAO味を感じる作品は… 異世界転生物ではありますが、主人公のCVが松岡禎丞さんだったり、主人公の見た目が黒ずくめの剣士だったり、ヒロイン候補の女性キャラが行く先々で登場してハーレム状態だったりとめちゃくちゃSAO味を感じてしまいます。まぁ、ストーリーはSAO味は全然無いので一種のオマージュとかって感じですね。主人公のリオが俺TUEEEEして、ヒロインの女の子たちが主人公に好意を抱くという展開の繰り返しと言えばそうなのですが、学院編でのセリア先生に始まり、精霊の民の里編でのラティーファ、ヤグモ地方編でのサヨ、リオの精霊であるアイシア、そして最終回のラストシーンで登場する美春など、展開は一辺倒という訳ではないので、素直に楽しめる作品でした。ハーレム物が苦手な人にはあまり勧められないですが、そういったことは気にならないタイプの人にはちょうど良い感じのアニメで良かったと思います。でも、最終回でセリア先生の結婚式ぶち壊しといてのあのラストはちょっとアレですけどね…

 

B(70点~79点)

カノジョも彼女

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 こんなキ○ガイ作品を世に放って良いんだ~(だからこその金曜深夜最深部で放送されたんだと思いますが…) 基本的にメインの登場人物全員頭がおかしいです。なので、この作品のキャラクターには一般的な貞操観念は通用しないという前提で作品を見る必要があります。主人公の直也はヒロインの咲という恋人がいながら、告白してきた渚にも惹かれてしまい、二股交際を2人に提案するというトンデモ展開で物語は始まります。一応本人としては2人とも幸せにする為に考え抜いた結論と言ってはいますが、紫乃も言うように普通の感覚ではちょっと受け容れがたい光景です。中盤からミリカも直也にアプローチをしてくるのでさらにめちゃめちゃなことになります。直也は咲と渚のことを優先して行動するため、常人には思いも寄らない行動、時には犯罪スレスレの行動をしますがそこのドタバタコメディ感がすごく面白かったと思います。とはいえ、この手のラブコメ作品ってキャラクター、特に主人公を好きになれなければ見るに堪えないと思うので、かなり人は選ぶかなという印象でした。

 

女神寮の寮母くん。

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 2021年夏クールのエロ作品枠でしたね。主人公の孝士くんが行き倒れていたところをみねるさんに拾われ、ひょんなことから彼女らが暮らす女神寮の寮母になるというあらすじです。女神寮の寮生は皆くせ者揃いで、毎回色々なドタバタを引き起こすラブコメって感じです。ヒロインが複数いるので、ラブコメお決まりの1人のヒロインにスポットを当てる個別回と登場人物全員が出てくる季節の行事回を上手くバランス取って構成していたので、ラブコメとして文句なしの出来だったと思います。ちなみに自分はすてあちゃんが1番好きです。唯一絶対の問題があるとすれば「風紀まもるくん」の存在です。際どいシーンを隠す為に用いられるものですが、画面に異物が入り込んでる感がすごくてちょっと個人的には拒否反応出ちゃいますね… 光とかお湯の湯気とかで上手いことやってくれれば良いと思うんですけど、これって自分だけの感覚なんですかね…? (余談で、dアニで無修正verも視聴できますがなんでここ修正したんだろ…?みたいなシーンが結構あります。) エロ要素を攻め込みすぎるとアニメとしてのクオリティが問われるというのはTo LOVEる以降の作品において、永遠の課題なのかもしれません。

 

Sonny Boy

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 あまりにも哲学的すぎて自分には完全な理解は出来なかった作品。世界観や登場人物たちの言動を通して視聴者に問題提起し、考えさせるというパターンですが、そもそも問題提起という点から難しくて、一体この作品を通して視聴者に何を考えさせようとしているのかというところが自分の頭ではまず怪しいです。全く分からなかったというのは言い過ぎですが、制作者の意図はこういうことなのかな…ってホントに合ってるか自信は持てなかったですね。抽象的な概念を取り扱うので見る人間それぞれで全く違う捉え方ができるのが良い点でもあり、悪い点でもあると思いました。取り扱うテーマとしては面白いものでしたし、完璧に理解できなかったにしろ面白い作品でしたが、これアニメでやる意味ある?って聞かれると少しうーんってなっちゃう気がしました。別に小説とかの媒体でも受け取り側に与える印象はそこまで変わらないような気がしたのと、映像として特別秀でているかというとそうでもないので… 個人的な好みで言ったらかなり好印象ですが、合う合わないはかなり人に依るかもしれません。

 

死神坊ちゃんと黒メイド

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 主人公の坊ちゃん(多分作中で本名は出てないはずです)が幼い頃魔女にかけられた呪いが原因で家族と離れ、メイドのアリスと執事のロブと共に別邸で暮らす日常を描いた作品です。呪いが触った生き物の命を奪ってしまうというかなり強烈なもので坊ちゃんはめちゃくちゃ気をつかっているのですが、アリスはそんな坊ちゃんをからかうかのようにあの手この手で大胆に接近してきます。序盤こそお色気要素が多くてテンポ感が微妙だなとは思いましたが、後半になるに従い、呪いのことや2人の過去など本質要素に踏み込んできてくれて、人の温もりを感じることのできない坊ちゃんの苦しみや坊ちゃんのことを想うアリスの心情が良く表現されていて良かったと思います。作画に関しては3DCGというところもあり、作品の雰囲気と併せて考えるとちょっと微妙な感じがする部分もありましたが(個人的には2D絵で作って欲しかった感じがしたので)、大崩れしてるとか明らかに変ということはなかったのでそこは安心して見ることができました。後半、いいエピソードが連続して毎週右肩上がりに評価が上がっていったので、途中切りするのは勿体ない作品です。

 

ヴァニタスの手記 (分割第1クール)

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 あらすじを説明するのが難しいんで一言で言うと吸血鬼物の作品です。暴走した吸血鬼を治療する自称吸血鬼の専門医の人間のヴァニタスと吸血鬼のノエの2人の主人公と「ヴァニタスの書」と呼ばれる魔導書を巡る物語です。吸血鬼物というと吸血行為のシーン=エッチなシーンみたいな風潮は結構あると思いますが、この作品は主人公が2人とも男こともあり、BL要素も含まれているという感じではあります。特にノエがヴァニタスのことを意識してることを仄めかすシーンが多い気がしました。かと言って、ヒロインのジャンヌとヴァニタスの絡みも結構あり、ジャンヌもまたヴァニタスを意識してる姿を見せてくれるのが可愛いところであったりします。本筋の内容でいくと、世界観が非常に良い感じで、吸血鬼という種族の特殊性だったり、「ヴァニタスの書」の存在やそれを狙う謎の存在だったりというところでストーリー展開がよく練られていると思いました。美形男性主人公なので女性向け作品っぽい印象でしたが、男女問わず楽しめる作品だと思います。憂国のモリアーティっぽい雰囲気を感じているので、第2クールも期待して楽しみに待ってます。

 

チート薬師のスローライフ異世界に作ろうドラッグストア~

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 タイトル通りの異世界スローライフを描いた日常物です。1話にしてドラッグストアが出来ていてトントン拍子に話が進んでいきますが、主人公のレイジが異世界転生してきて、ノエラと出会う流れは最終回に回想的な流れで持ってきているので、良い演出・構成だと思いました。基本的に日常物なので、新しい登場人物が増えたりすることはあっても、大きく話に変化が無いというのは良いところでもあり、悪いところでもありますね。萌えキャラ目的で見るというのも楽しみ方の1つですが、そうなると前期のスライム倒して300年の存在があるため、ちょっと萌え要素では劣ってしまうのかなとなってしまうのが巡り合わせの運がなかった気がしてます。基本似たような作品は先に出したもん勝ちの要素があるのでしょうがないんですけどね。そういった相対的な要素もあって評価はこの位置です。スライム倒して300年よりも先に放送されていたら、もっと高く評価していたかもしれないです。

 

 

以上、ここまでがE~B評価の作品の感想でした。アニメとしては評価が高くなくても、印象的な作品という物も多く、いろんな意味で記憶に残るクールという気がしてます。今回の続きの後編の感想はラブライブ!スーパースター!!とジャヒー様第1クールが終わった頃に出せればと思います。この2つはA評価以上が約束されたようなものなんで、今回の前編は出せると思ってこのタイミングで投稿した感じです。流石にここからラ星とジャヒー様が大崩れすることは無いと思います。個人的な事情でめちゃくちゃ忙しくまだ後編1文字も書いてませんが、なんとか宣言通りの時期に出せるように頑張りますので、暇があったら読んでください。(2021年秋アニメも頑張って見ていきます。)

 

 

2021/10/30追記

後編が書けたのでリンクを記載しておきます。興味のある人は読んでくれると嬉しいです。

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