rubidium-37’s blog

やりたいことしかやらん

2022年冬アニメ個人的総決算 前編

 どうも、ルビジウムと申す者です。2022年冬アニメ最後となるシャーマンキングの最終回が放送されたので(その放送から既に2週間経過してしまっていますが…)時期的には少し遅いですがこのタイミングで2022年冬アニメの振り返りということで、総決算と題して個人的な感想・評価を述べていきたいと思います。

 

 2022年冬アニメは作品の絶対数が少なかったことが印象的ですね。作品数は少ない一方でクオリティの高い作品の割合はいつもに増して多い印象で満足感という意味では今までに引けを取らない期間だったと思います。あとは個人的な気力等の問題で何作品か途中切りを久しぶりにしてしまったのは悔やまれるところです。今までにあった作品の完全下位互換みたいな作品が後出しで出てきてしまうとなかなか視聴する気にならないというのは正直あるかなと思います。

 

 おおよそ自分がどのような基準で評価してるかについては以下の記事を読んでください。(大きく考えは変わっていませんがアップデートは必要な内容なので気が向いたら更新します。)作品の面白さを最終的に判断するのはやはり人間なので、放送時の流行であったり、社会の情勢といった外的要因が与える影響を考慮して、それを含んだ上で評価するべきだよねというのが自分の考えです。この記事はあくまでもそういう側面を含んだ上で評価をつけているということを念頭においてください。

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 前編では評価E~Bまでの作品について書いていきます。基本的に後に名前が出てくる方が評価が高いと考えてください。あくまでも「アニメという媒体」として見た時の個人的に付けた評価なので、原作だともっと良いとか公式の解説を見ながらだと面白くなるとかそういうことは一切考慮していないということを理解した上で読んでもらえると幸いです。

 

 ここからはネタバレ等もあるので注意してください。(22年春クール以降に続く作品に関しては22年冬クール時点での暫定評価です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

E(~49点)

該当作品なし

 

 

D(50~59点)

TRIBE NINE

 1話がピークであとは右肩下がりで落ちていくだけの作品でしたね。1話でエクストリーム・ベースボール(XB)というハチャメチャなスポーツによるアツいスポ根作品が展開されるという期待を持たせておいてそれ以降全くスポ根とはほど遠い、なんならXBすらやらなくなってくるのでホントに虚無になれます。途中からXBやる回もジャッジロボ(XBの審判)がハッキングされて最低限のルールすらも破壊されてしまい、普通にXBやるよりも対戦相手56せば良くね?的な展開になってしまったのがホントに良くなかったと思います。超次元スポーツアニメっていっても最低限のルールの範囲内で作品を展開してくれないと後出しで何でもありになっちゃうのでつまらなくなってしまうの典型でしたね。ちなみに神谷が序盤に死んでしまったのは何の意味があったん?

 

フットサルボーイズ!!!!!

 略称が衝撃の「サルボ」(なんでよりによってその3文字なん?)であるこの作品ですがフットサルがテーマのスポーツ風アニメです。あくまでもスポーツ風アニメであってスポーツアニメかと言われると断じて否と言いたくなるような作品です。前提として作中の世界ではフットサルが世界的に人気のスポーツであり、高校生だけでなくアイドルから不良に至るまでフットサルを嗜んでいると推測されます。(言及されてないですがそうと考えないと不自然な描写が多すぎるので)加えて、イナズマイレブンのような必殺技的な概念があるっぽいようで、作中の登場人物達が要所要所で必殺技を使っています。(しかしこれも使うタイミングの基準が全くもって理解不能で困惑させられます)内容としては主人公の大和と大和と同じ高校でフットサルをする仲間を描いています。特に新入生組に焦点が当たることが多い作品でしたが、榊が自信のワンマンプレー先行のスタイルに対してチームプレーを求められたために味方にパスを出すことに取り組んでいく、というような内容をほぼ1クールずっとやっているのでホントにヤバいです。榊のこのパス云々の話は序盤に出てきたテーマだったのに結局最終回までこのことについてやっていたので本当にスゴいです。ちなみに最終回まで引っ張ったからといって大したことをしてる訳ではないので順当に面白くはないです。

 

殺し愛

 え〜と、これどういうアニメだったのか全部見た上でよくわかってないです。話は何となくわかっていますし、何が起こってるのかとか主人公のシャトーちゃんとソン・リャンハの2人の過去とかの話も何となくはわかっているんですけど、それをわかっている上でじゃあこのアニメはどういうアニメなのかと聞かれると首を傾げちゃうんですよね。賞金稼ぎと殺し屋を描くサスペンス物かといわれても微妙に違う気がしますし、本来敵対関係にある2人の恋路を描いたラブロマンスといわれても違う気がしますし、裏の世界で生きる人々の日常を描くシュールギャグといわれても違う気がするんで結局これが何なのかわからないんですよね。主題がはっきりしないまま話が進んでいくので話に進展があってもそれを視聴者目線でしっかりと認識しづらく、気がついたら最終回を迎えてました。ロリ時代のシャトーちゃんが可愛いこと以外全く印象にない作品です。

 

賢者の弟子を名乗る賢者

 個人的には今期トップクラスに期待をしていた作品だったのですが1話を経てその幻想は脆くも崩れ去りました。衝撃の1話Bパートの丸々無音声、毎週恒例のOPの音がやけに小さい(直後のOPのCMの音と比較すると明らか)やつ、ミラの聖水(隠語)を飲みたがるシンプルな変態の登場、メッセージボードを振り回しながら画面を散々荒らした挙句途中から喋り出すケット・シー、その他多くの爪痕を残しながらこの作品に期待を寄せていたアニメオタクたちの心を打ち砕きました。とりあえずミラに「わし、かわいい……」って言わせておけばなんとかなると考えたのかもしれませんがなんともなってません。魔女の旅々のような雰囲気の作品を期待していただけに個人的にも相当ダメージが大きかったです。最後にこの作品を実況するにあたり要所要所の解説をしてくださった原作勢のフォロワーさんに感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

 

イロドリミドリ

 5分枠ではありますけど内容がほぼ皆無なので実質0分枠みたいなもんです。アーケードの音ゲー・チュウニズムから派生して生まれた音楽ユニットのイロドリミドリについてのアニメなんですけど、流石に5分枠じゃこの内容やるのは無理がありすぎますって。尺が無さすぎて丁寧に物事の描写とかもできないですし、5分の中で収めようとすると説明不足すぎるというジレンマだった気がします。その結果としてサブタイトル以上の情報がアニメを見てもほとんどないという事態になっていたのでうーんって感じでした。5分に収めるのって改めて難しいんだなって考えさせられましたね。あとエンドカードに出てくるゲーセンはほぼ馴染みのあるお店でした。(情報量0の感想)

 

錆色のアーマ -黎明-

 全編3DCGモデルによる作品ということなんですけど、しっかりモデルが用いられてるのはキャラクターだけで背景等はさながら紙芝居のごとくペラッペラの落書きのようなものが置いてあります。加えて原作が舞台作品ということで声優にも舞台の役者を起用していますので、演技面という点ではそれ相応のクオリティとなっています。とはいえ作品の内容自体は端的でわかりやすいものであったのは評価できると思います。イスパニア人の侵略を受ける戦国時代の日本を舞台に雑賀衆の面々がアーマという武器を使って戦うが、戦いの中で敵を率いるルシオが記憶喪失の孫一の弟であることが明かされて…という内容ですね。何をやってるかわかりやすいのは良かったというかコレで何やってるかわからなかったらホントにアニメとして成立してないですからね、面白いかどうかはともかくとして。ただオマケ番組の声優(舞台の役者)が作品縁の各地を巡るコーナーはそこそこ面白かったです。(アニメの評価に直接は関係ないですが心象的には良かったです)

 

C(60~69点)

ドールズフロントライン

 えーと、ホントに登場キャラの名前が覚えにくすぎて終わりです。なんなら各キャラの担当の声優の名前の方が覚えられるせいでそっちの名前でしか呼んでなかったです。流石に主人公のM4A4(戸松遥さん)は最後の方は覚えましたけど。キャラの名前が覚えにくすぎるせいで会話の中で誰のこと指してるのか分からないのでホントに内容も理解できなくなるんですよね。最初の方はそもそも何と戦ってるのすらわからなくて、ようやく鉄血のことを理解しかけた頃にはアニメが終わってしまいました。AR-15(加藤英美里さん)とM4A4の関係性とかしっかりと理解できてれば結構最後の方とか良い感じだと思ってるんですけど細かいところはサッパリだったんでホントに悲しいです。

 

王子の本命は悪役令嬢

 今期の僧侶枠ですね。僧侶枠といえば毎度配信等限定のお色気シーンを盛り込んでくることでお馴染みですが、今回の僧侶はそんなにお色気シーンないんですよね。何だか普通に主人公が恋愛ゲームの悪役ヒロインに転生する話が繰り広げられています。逆に普通の悪役令嬢物になっているせいで僧侶枠特有の5分枠の中でも各話ごとの起承転結がしっかりしてるという良さが薄れていた気はします。作品全体で見た時の起承転結の流れはしっかりありますが、それだと「はめフラ」とかの劣化になっちゃうんですよね結局。我々がいつも求めている僧侶枠とは違うテイストになっていたのでしっくりこない感じでしたが僧侶枠全体で考えた時のこのチャレンジ精神は評価できると思います。

 

東京24区

 自分の評価の基準として、終わり方を重視する傾向があるのですがこの作品はまさにその終わり方で大幅に減点をした作品ですね。序中盤の視聴者に与えられたテーマのワクワク感に対して、主人公達が出した答えや行動があまりにもお粗末すぎて溜息が出てしまうような終わり方でした。東京都の24番目の区としての編入を控えた人工島を舞台に、そこで導入された未来予測システムの是非や主人公達の幼なじみで故人であるアスミの生態脳をシステムの部品として用いたことの倫理的問題を作品の大きなテーマにして、作中で起きる災害や犯罪に対して、シュウタ・コウキ・ランの3人の異なる立場の主人公達にトロッコ問題で選択を突きつけるサスペンス物となっています。主人公達が未来予測システムにアスミの意識が残留して残っていることを知り、どのような決断をするかというところが1番の見せ所だったと思うんですが、シュウタがどうすれば良いのかわからないと駄々を捏ね始めてコウキ・ランも交えて殴り合いを始めた時は圧巻でしたね(苦笑)最終回でアスミの残留思念と邂逅し別れを告げるわけですが、未来予測システムの是非とか生態脳を用いたことの倫理的問題とかっていうテーマはどこにいってしまったのか全くもって謎な終わり方でした。序中盤期待させてくれただけにこうなってしまったのは悲しいですね。ちなみにこの作品も初回1時間だったので、初回1時間放送する作品は高確率でコケるの法則をより強固にしたと言えるでしょう。

 

現実主義勇者の王国再建記(分割第2クール)

 もはやこのアニメを形容する言葉が見つからないというレベルにまで到達したといえるでしょう。第1クールからの分割での放送でしたが、その時の数々の異常性の結果、第2クールではそれが物足りないとさえ思わせる構成となっています。視聴者側が毎週異常シーンを求めて視聴するのに第2クールではそれを勿体ぶって簡単には出してこないような作りになっているのが全て計算された上の物だとしたら末恐ろしい作品です。第2クールはソーマが他所の国と戦争したり、移民等の問題に着手したりと他国との絡みが強い内容が多かったですが、基本的にノリはいつも通りの現国で平常運転という感じでした。最終回で現在の世界はリーシアの母の前王妃が魔法で未来の自身から王国の破滅の記憶を受け取り、それを受けソーマに王位を譲ったことで分岐した世界線であると明らかになり、視聴者を最後の最後にあっと言わせてくれました。というかソーマの口振りからすると絶対にカーマイン公生きてる気がするしホントに続きが気になってしまうの悔しいです。アニメとしてはともかく原作の宣伝には大いに買った作品だったと思います。

 

ありふれた職業で世界最強 2nd season(2期)

 待望のありふれ太郎の2期がついに放送!ということでアニメとしてのクオリティも大幅アップしての放送となりました。なんですけど、逆にアニメとして良質になりすぎたせいでなんだか特徴のない無個性な異世界転生物になってしまったなという印象が強い内容でした。1期とかだと大真面目な顔をしてユエやシアとかがふざけてるのが面白い要素の1つだったのに2期は真面目な顔をしてただただ真面目な内容を展開してるだけだったんで求めてたものとなんか違うんだよな〜ってなった人は多かったかなとは思います。仮に1期同様におふざけ路線に踏み込んだとしてもそれはそれでアニメとしての評価は高くできないので結局はこの作品は行き詰まってはいるんですけどね。ハジメが最終回で元同級生の前で力を見せつける展開は視聴者側としては気持ちいいんで最終回だけは1期同様の輝きがあったと思ってます。

 

失格紋の最強賢者

 何でも倍速視聴する若者というのが最近世間で話題になりましたが、この作品は言ってしまえば倍速視聴の文化が生み出してしまった現代のモンスターです。見ている側に有無を言わせる隙を与えない怒濤の1話の展開は衝撃でした。現代において異世界物作品はもうありふれており、中でも転生物や学園物、そして主人公が最強というパターンのアニメでやることのお決まり展開という物を逆手に取って、少ない時間で視聴者に理解をさせるという見事な構成だったと思います。その後もお決まりパターンで進んでいくからこそ少ない描写で視聴者に理解しやすいように工夫しているのですが、当然ながらこの手法は視聴者側がこの手のアニメのお決まり展開に精通しているという前提が絶対条件であり、それを知らない人が見てもあまりの高速展開に頭がついてきません。ギャグマンガ日和ソードマスターヤマトの回のヤマト最終回のような高速スピードを常に体験することができるので、その後に見る作品が止まって見えるとかいうオマケまでついてくる紛うことなきモンスターです。ちなみに内容は当然テンプレ異世界物なのでそれ相応としか言い様がないです。勢いで誤魔化してるだけなので、冷静に考えると別に面白くはないです。

 

CUE!(第1クール)

 一応新人女性声優をコンセプトとしたメディアミックス作品でソシャゲが先行して配信されてたのですが、アニメ放送前にも関わらずアプリの改善のためにサービスが一時停止(再開の目処は現在も不明)となった状態でのアニメ放送となってしまったので明らかに漂う残念アニメ臭はありましたが、蓋を開けてみるともはや残念を通り越して1周回って気狂いアニメとしてのポジションを確立してしまいました。(良いか悪いかはともかくとして)基本的に4人1グループで4つのグループがあり、そのグループ毎で話が進行していきますが、声優業メインのグループとアイドル業メインのグループはともかく、ラジオ配信しかしてないグループとほぼフリーターみたいなグループはマジで色々とヤバいです。声優アニメなのにマトモに声優してるチームが1つしかないのもスゴいんですが、キャラクター的な面で言うとラジオ組、フリーター組よりも声優組、アイドル組の方がかなり危ない人たちなのもこのアニメのスゴいところです。つまり、この作品基本的には全ての話が展開はマトモだけどキャラの言動が気狂いのパターンキャラの言動はマトモだけど展開が気狂いのパターンのどちらかになります。紛うことなき気狂いアニメーションです。この予測不能すぎるアニメが第2クールどのような展開を引き起こしてくれるか非常に楽しみとなっています。

 

B(70~79点)

リアデイルの大地にて

 なんだこのアニメは… とりあえず1番特徴的な部分としては各話のサブタイだと思います。サブタイが毎話4つの単語で「〇〇と、〇〇と、〇〇と、〇〇」ってなってるんですがこの単語の要素が本編中のいつ出てくるんだ〜?というハラハラを味わいながら見ることになります。つまり、この作品に初めから視聴者の予想を裏切るということはない訳です。加えて言うならサブタイの単語の要素が果たしてホントにその回に相応しいものなのかという点で怪しいものもあったりします。そういうこれまでにない唯一無二の側面での楽しみ方ができるという点で非常に実況しがいのある作品でした。ちなみに内容は主人公のケーナが転生したゲーム世界で好き放題に暴れてるのが基本です。別に特筆するような部分はないかな〜って感じの内容なのが本音だったりします(汗)

 

終末のハーレム

 一応テレビ放送のリアタイでの評価という基準があるので配信サイト等の無修正版の存在は考慮しないものとして書いています。2021秋クール放送予定が規制等の問題で放送延期になった問題作です。いざ修正して蓋を開けてみるとなんか真っ黒なところ多すぎね?ってなっちゃいましたね。普通のお色気アニメなら隠さないようなところまで真っ黒にされてるのはなんかやりすぎな感じしました。とはいえ、隠れて見えない方が良いというタイプの性癖の視聴者もいるはずなので(自分はこっち派です)、その辺はあちらを立てればこちらが立たずって感じですね。内容に関しては普通に面白いと思いました。世界観とかも男性がほぼ死滅したことを除けばあとは比較的筋が通ってる感じありましたし、MKウイルスとUWについての怪しい関係性が徐々に垣間見えてくるのもサスペンスっぽさがあって良かったです。ただアニメでの幕引きが結構投げやりに終わっちゃったのが残念ですね。結局何も解決してないですからね、アレ。あと最終回だけかなり作画怪しかった気がするんですけどこれ制作陣投げやりになってたんですかね… 表現の規制とかの兼ね合いで思うようなアニメにできなかった部分もあるんじゃないかと邪推してしまうだけにちょっと気の毒ではあります。

 

天才王子の赤字国家再生術

 異世界軍記物作品という一見すると重そうなテーマを扱っていながらライトノベルらしい痛快さを兼ね備えた良作でした。主人公のウェイン王子は自国の領土拡大等の野心には興味がなく、あくまでも平穏に楽して人生を過ごしていきたいという信念の持ち主であり、自らに降りかかる火の粉を様々な策を用いて上手くやり過ごそうとしますが、大抵策が裏目に出て、物事の渦中に巻き込まれるという感じの展開の作品です。ライトノベルらしいトンチキ展開の部分とウェイン王子達主要人物の活躍により敵に一泡吹かせる部分のバランスが絶妙であり、ちょうどいい感じで見てられる作品でした。作画に関しては決して良いと言えるものではなく、むしろ現代基準からすると安っぽい感じですが、それを補うような見せ方の工夫をかなりしていてそういった面での新しさというのは評価できる作品だと思いました。

 

プラチナエンド(第2クール)

 内容的なクールの切れ目ってのは15話だったんで第2クールはここからということで書いています。(前期の記事で微妙なところで切って評価書いてしまったのでそっちは加筆しときました。)基本的に後半の内容は最後の神候補である米田博士が出てきて神をどのようにして決めるか、そもそも神とはどのような存在であるのかという議論に焦点が当たっていきます。この作品、第1クールもそうでしたが展開の1つ1つが非常に丁寧に描かれてる分時々説明が回りくどく感じることがあり、間延びしてるような気がしてたんですが、最終回のエピローグの展開はそういう終わり方になるんだ〜っていう感じで意表をついてきて結構良かったなと思ってます。死があってこそ生というものが輝くということをプラチナエンドってタイトルは内包しているというのが最後に良く示された結末だったと思います。

(加筆部分は以下記事参照)

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シャーマンキング(新作 第4クール)

 まずは1年間無事に完走したことと続編決定を素直に喜びたい作品ですね。超王道バトル物作品の名作は時代とか関係なしに面白く感じることができるということを再確認させてくれました。明らかに面白いのに評価がこの位置なのは明らかに第4クールの尺が足りないからです。シャーマンキングとなり、人類を滅ぼすための最後の儀式をするハオを止めるべくハオの元に向かう葉たちの前にシャーマンファイトを運営していたパッチ族の十祭司が立ち塞がります。この戦いですが、1人につき1話かけてもいいくらい内容が濃密なのに1/3話程度でガンガン消化されてしまうので、視聴者側の情緒が完全におかしくなります。余韻もクソもありません。そのせいで流石に展開が無理矢理尺に詰め込んだ雑な感じが出てしまってるという訳です。正直尺があともう1クールぐらいあれば言う事なしって感じだったのは勿体ないな〜って気がしました。とはいえ最終回は丁寧にやってくれてホントに感動的に締めてくれたのでその点は満足しています。

 

怪人開発部の黒井津さん

 みんな大好き黒井津さんでしたが、後半の作画がかなり不安定だったせいでそういう良くない印象も一緒に付いて回ってしまった感じがあります。内容としては悪の組織の怪人開発部に所属する主人公の黒井津さんと組織の怪人たちとの日常や敵対するヒーロー・剣神ブレイダーとの日々の戦いを描いた日常コメディ作品です。シンプルに日常ギャグ作品として優秀だったんで作画が後半不安定にならなければ普通にA評価にしたんですけどね… 劇中本編に実在のローカルヒーローを持ち込んだりするのも1歩間違えれば世界観の崩壊を招く可能性がある中で上手い感じに落とし込んでいたと思うのでそういった試みは評価できると思います。ただこの手の現実の存在を作中に持ち込むのは過度にやると鼻につくので(作者の分身キャラが作品に出てきたりとか現実のタレントが脈絡もなく本人役で出てきたりとか)改めてちょうどいいラインってこのくらいだな〜って考えさせられる作品でした。

 

ヴァニタスの手記(分割第2クール)

 2021年夏に放送された前半クールの続きとなっています。内容としては人間のヴァニタスと吸血鬼のノエを中心キャラとした「ヴァニタスの書」という魔導書を巡る作品です。第1クールではちょっと見ていて大袈裟な感じのギャグシーンとかあって、BL要素目的の視聴者がメインターゲットなのかなって印象が拭えませんでしたが、第2クールにて本気を出してきてくれたのでホントに拍手喝采です。前半はクロエとジャン=ジャックという新キャラの内容で、ヴァニタスとノエの友情をより強調して描くと共にジャンヌの可愛いシーンも結構描かれてます。後半はヴァニタスの持つ「ヴァニタスの書」と彼の過去やヴァニタスとノエの対立も描かれていてすごく密度の濃い内容でした。原作がある以上ここから先も作品としては続く訳ですが、アニメとしてはキリの良いところで終わってアニメだけでもスッキリした締め方になっているのも評価高いと思います。

 

 ということでここまでが2022年冬アニメのE~B評価の作品でした。いくつか期待外れの作品とか序盤から一気に失速した作品もありましたが、B評価以上なら基本的には良作の部類だと考えているので、前半組だからといってアニメとしての質が低いと考えている訳ではないことは誤解のないようお願いします。A~S評価の後半は数日中に上げますので今暫くお待ちください。

 

5/17追記

後編上げたので以下リンクからどうぞ

rubidium-37.hatenablog.com