rubidium-37’s blog

やりたいことしかやらん

2022年冬アニメ個人的総決算 後編

 どうも、ルビジウムと申す者です。前回に引き続き2022年冬アニメの振り返りということで、総決算と題して個人的な感想・評価を述べていきたいと思います。(シャーマンキングの最終回から既に3週間経過していますが…)

 

 前編からの続きと言うことでこの記事では評価A~Sの作品について書いていきます。前編の記事のリンクは以下に貼っておきます。

rubidium-37.hatenablog.com

 

 ここからはネタバレ等もあるので注意してください。(22年春クール以降に続く作品に関しては22年冬クール時点での暫定評価です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A(80~89点)

異世界美少女受肉おじさんと

 異世界に美少女として転生したおじさん(橘日向)とその親友のおじさん(神宮寺司)の異世界冒険物語です。一見すると美少女主人公とイケメン男性騎士(サラリーマン)によるラブコメ異世界冒険譚ですが、あくまでも橘の中身は男なのでそういった点から神宮寺がこの美少女は男なんだと常に言い聞かせているという構図がギャグとして面白い要素となっていましたね。美少女姿の橘が行く先々で人々を魅了状態にしていくことにより橘を巡ってのトラブルが多発、ひいてはそれに橘と神宮寺も巻き込まれていくというのが恒例の流れです。橘と神宮寺だけでなくエルフ族のルーやシュバくん(キリトみたいな見た目の厨二病くん)など個性豊かなキャラが物語を盛り上げてくれていてよかったと思います。橘日向、2022年冬クールガールズ候補だったんですがギリギリ踏みとどまりました。(あくまでも男なので)

 

王様ランキング(第2クール)

 第1クールでめちゃくちゃ面白かっただけあって第2クールも安定したクオリティを保っていましたね。第2クールはデスハーのもとで修行し強くなったボッチがミランジョの野望を打ち砕くべく王国に帰還するという内容です。強さを手に入れたボッチが様々な強敵や苦難を乗り越えていく姿は第1クールの内容のことを思うと感慨深いものがあります。ただ、第1クールが面白すぎた反動で後半は期待値の割には感は少し出てしまいましたね。不死身のオーケンとの戦いはオーケンが不死身というだけあってかなり苦戦している様を描いていましたが、ちょっと流石に引っ張りすぎな感じもしちゃいました。あとはボッチのカゲの存在の作中での役割というのが後半にいくにつれて薄れて閉まってる感じもありましたね。ボッチの精神的支柱であることは間違いないですが、戦闘面では特別何かボッチの助けをするわけでもないですしここは解釈が割れる部分かなと思いました。基本的に登場するキャラみんなが幸せになれるような終わり方を目指してる点については多くの人に受け入れやすい作品だったと思います。

 

スローループ

 これは素晴らしいきらら作品ですよ。釣りがテーマの日常物作品ですが、2人の主人公のひよりは父を小春は母と弟を亡くしているという重い設定があるのが印象的でしたね。ひより母と小春父が再婚することでひよりと小春は家族として暮らすことになるというスタートですが、そこから釣りを通して友人として、そして家族としての関係を築いていくっていう展開が丁寧に描かれているのが良かったですね。あとひよりの幼なじみの恋ちゃんや二葉ちゃん藍子ちゃんの小学生組も交えての日常がホントに見てて癒される作品でした。メインとして扱っている釣りがフライフィッシングというスポーツに近いものに分類されるマイナーなものであるということでそこについて色々と興味深い説明があったりするのも良かったです。あとはOPとEDが印象に残る良い曲でしたね。日常アニメだからこそ主題歌の雰囲気作りという役割がすごく大事だと思うのでこの作品のOPとEDはその役割をしっかり果たしていると思います。釣りをきっかけとした日常の中で家族や友人としての在り方について描かれるという点できらら作品の中でも屈指の名作です。

 

鬼滅の刃 遊郭編 (2期)

 まあ流石の作画クオリティって感じでしたね。背景とかエフェクトの作画が余りにも凄すぎて逆に普通のアニメ風タッチで描かれているキャラクターが浮いてしまってるような感じはしましたけど、基本的には作画に関しては今期トップクラスでした。内容も1期の間伸びした冗長な感じはだいぶ無くなり、退屈すぎて辛いという感じはなかったです。とはいえ、スピード感が大事な場面の戦闘シーンとかを何話にも渡って引っ張ったりするのはやっぱりいただけないかなと思っちゃう部分でした。あとは、最速の放送スケジュールがフ○テレビになってしまったせいでめちゃくちゃCMが多いのは実況する上ではかなりストレスだったなぁと思います。(自分は6日遅れのMXで実況してましたけど)

 

その着せ替え人形は恋をする

 2022年冬アニメの中で好みという点においてはトップ3に入る作品です。実家が雛人形店で自身も雛人形制作が趣味の主人公の五条新菜と見た目はギャルだけどコスプレ大好きなオタクな美少女の喜多川海夢が出会い、コスプレ衣装作りを通して親密になっていくというラブコメ作品です。普通に喜多川さんとかいう顔も性格も良すぎる女性が恋してるところを見れるだけでこの作品の価値があるということは言うまでもありません。乾紗寿叶・心寿姉妹とかいう喜多川さんとは属性が違うヒロインも出てくるので、視聴者たちの多種多様な好みをしっかりとカバーしています。コスプレというテーマに主軸を起きつつしっかりとラブコメしてくれているのでシンプルに良い作品なんですけど、作画とか音楽の良さはしっかりと現代のアニメって感じで素晴らしいですね。テーマに反して順当に正統派ラブコメって感じで意外と見やすい感じだったと思います。

 

トロピカル~ジュ!プリキュア (第4クール 41話(12/19放送)~46話(1/30放送))

 40話が総集編っぽい感じだったので最終クールは41話からという形で区切っています。明らかに話数が少ないのは前作がコロナの影響で制作・放送スケジュールの大幅な転換を強いられたことによる影響ですね。前作のしわ寄せをもろに食らっちゃうのは悲しいところです。さて、内容についてですが正にこの作品らしい素晴らしい大団円でした。ラスボスポジションである「あとまわしの魔女」と過去に存在した伝説のプリキュアの少女アウネーテとの関係が明らかになり、「あとまわしの魔女」が自身も忘れてしまっていたアウネーテと友情を成就するという目的が達せられたことで最終的に敵も含めて誰も不幸な感じにならずに終わったのが良かったと思います。ローラがグランオーシャンに戻ったあと、ローラがいたという記憶をみんなが失ってしまう云々のくだりもベタな展開ではありますが初めてまなつと出会った場所で2人が再会することで忘れていた記憶が呼び起こされるのも良いシーンでした。総じてこの作品は明るい雰囲気っていうのを維持してくれていたのが特にこの1年を見た時に日曜朝のアニメとして非常に良かったなと思います。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン (6期 分割第1クール)

 ジョジョシリーズって絵柄とかも含めて人を選びそうな雰囲気してるのに誰が見てもめちゃくちゃ面白い作品なのシンプルにすごいと思うんですよね。今回は徐倫がシリーズ初の女性主人公ってことですが逆に前の5部とかと違って舞台が刑務所の中だけっていうごく限られた空間のみでの戦いになってくるのがホントにすごいんですよね。前シリーズでイタリアのマフィアの話してたりしたのにその次作がめちゃくちゃ規模感小さくなるのホントにすごいです。それでいて面白さは維持してるんだからホントに構成が上手いんですよね。あとは長編シリーズ特有の過去シリーズキャラの再登場とかっていう展開で3部の主人公の承太郎が出てくるのもアツいですね。ホントに言うことないんですが、ホントに続きが気になりすぎるので半年以上期間が空いたらホントに頭がおかしくなりそうです。

 

ハコヅメ ~交番女子の逆襲~

 2022年冬クールのギャグ作品の中では堂々のNo.1ですね。交番勤務の女性警察官2人と彼女たちを取り巻く人物たちによるリアリティ高めの警察日常アニメです。新人警察官の主人公の川合麻依があまりの激務から辞職を考えていたところに藤部長が異動してきたというところから物語が始まります。藤部長と共に業務をこなしていく中で川合の成長が描かれていくというのが良かったですね。また、ギャグ作品としてもしっかりしており、あまりにもリアルすぎる警察の内情をネタとして取り上げることで視聴者の目を引くのも上手いと思いました。加えて、人の生死に関わるような重大な内容や犯罪被害者の受けた精神的苦痛を描くといったシリアスな面もあり、単なるギャグ作品に留まらないのも特徴的ですね。あくまでも警察官という仕事をおちょくるようなことはせずに真摯に向き合っているからこそ描くことができる内容だという点で素晴らしい作品だと思います。

錆喰いビスコ

 兵器によって文明が崩壊した未来の日本を舞台にした作品で、「錆び風」という現象に苦しむ人類とそれに対抗する力を持つ「キノコ守り」の主人公ビスコと仲間たちの戦いを描いた作品です。序盤3話が時系列がシャッフルされていて理解が追いつかないところもあって序盤の評価は決して高くないんですが、後半になるにつれて尻上がりで面白くなっていきましたね。序盤はビスコと相棒のミロの出会いを中心に描いており、ミロの姉にして自警団の団長のパウーの錆を治療するためにミロもビスコの旅に同行することになります。ビスコたちは錆の治療薬作製に必要な「錆喰い」というキノコを見つけますが、県知事の黒革によって妨害にあってしまいます。後半は黒革との戦いがメインとなるのですが戦いの中でビスコが黒革と相打ちになる形で力尽きてしまいます。ビスコの遺志を継いだミロが最終決戦に臨むのですが、錆喰いの力を得て不死となったビスコが復活し、共に戦うというアツい展開で締めくくられます。ビスコとミロの一見対称的なコンビが織り成すアツい展開がスゴい良い作品ですね。2人の友情を超えた関係性を描いているのが9話のサブタイトルとか10話のミロのソロverEDなどの随所に表れているのが素晴らしいです。あとはチロルやジャビといったサブキャラも個性がしっかりとあって魅力的で作品の盛り上げに一役買っていましたね。純粋に2022年冬クールで1番アツいアニメだったので高評価です。

 

プリンセスコネクト! Re:Dive Season2 (2期)

 「最高のコンテンツを作る会社」でお馴染みのCygamesによるソシャゲ代表作のプリコネ待望の2期となっています。2期は美食殿の面々が抱えてる問題に触れつつ、ペコリーヌから王女の座を簒奪したカイザーインサイトの野望を阻止するという方向へとシフトしていきます。もう基本的に作画めちゃくちゃ良くて映像美だけで超高得点なんですけど、内容もペコリーヌとキャルという相反する立場の2人の関係性をしっかりと描ききってくれて素晴らしかったです。ただ、原作のストーリーを全く知らない人からすると細かい設定とかの理解が非常に困難なところもあったと思うのでその辺は少し難しいところだったのかなって印象です。因みに自分が放送時にアニメの詳細な解説について触れた記事があるのでこれを読んでもらえれば内容は結構補完できるとは思うんですけど、アニメのみで理解させるっていう点からすると邪道だとは思ってるので読む際には注意のほどお願いします。あとはこの作品のメインとも言えるキャラの萌え萌え度という点に関しては2期は控えめだったのでそれを期待してた人からすると少し物足りなかったかもしれません。

 

(放送時に書いたプリコネの解説記事は以下リンク)

rubidium-37.hatenablog.com

 

時光代理人 -LINK CLICK-

 最近ではすっかりお馴染みとなった中華枠ですが、今回の中華枠はいつもと比べて一味も二味も違いましたね。内容としては写真の中に入ることができる主人公のトキと写真の中の記憶を見ることができる相棒のヒカルのコンビが写真のから得られる情報を駆使して依頼人の依頼を解決するという一種の探偵物っぽい感じの話です。序盤の構成は基本的には単発で話が終わるように見せかけていて、後半になるにつれ序盤の依頼の内容が繋がってくるというシンプルに感心させられる感じでした。トキが写真の中に入る際はそこに映る人物に乗り移る形になるのですが、過去を改変しないようにヒカルに釘を刺される場面が多々あります。写真の中の人物に乗り移ることで感情移入してしまうトキが目の前で起こる惨劇を救えないことに対して自分の行為の意味を問うのはこの作品全体のテーマだったと言えると思います。最終回まで見た方は非常の後味の悪い最終回となったことをご存知だと思いますが2期が本国では制作決定してるそうなので翻訳されるのを気長に待ちましょう。正直中華アニメのレベルがここまで上がっているとは思ってもいなかったのでシンプルにたまげてます。

進撃の巨人 The Final Season (4期 分割第2クール)

 内容もめちゃくちゃ面白い上に作画もとてつもないクオリティである作品というのはもうわかりきっているわけですが、あえて言うのであればFinal Seasonって銘打って結局全然完結しないのはなんなんですかね… まさか、今回で完結することなく年明けに続きは持ち越しになるなんて正直思ってませんでした。それはともかく内容についてですが、ついにエレンのもつ「進撃の巨人」の能力が明らかになり、エレンが父グリシャから受け継いだ記憶やジークも知ることのなかった事実が明かされることとなり、序盤に張り巡らされていた全ての伏線の点が線で繋がったという感じでした。この展開を連載開始時から構想していた諫山創先生はホントに天才ですよマジで。というわけでもう作品としてはケチ付けるところはほぼ皆無なんで後は無事に完結までこぎつけてくれればと思います。割とガチで何十年先へと語り継がれるであろう名作だと思います。

 

S(90点~)

明日ちゃんのセーラー服

 見ていて誰も不幸にならない作品っていうのが結局は1番素晴らしいんですよね。名門お嬢様中学校に入学した主人公の明日小路と同級生たちの日常を描いた学園物の作品です。日常アニメは安定したクオリティを保ちやすい分瞬間的な爆発力に乏しいためS評価までいくことは少ないんですが、この作品はそういった通例すらも過去の物にしたと思います。純粋に素晴らしい作画で可愛らしい女の子たちの微笑ましい日常を描いただけで殆どの人は幸せな気持ちになれるんだな〜っていうことを認識することができました。序盤中盤は各エピソードが明日ちゃんとプラス同級生の誰かという感じで構成されている感じで終盤は体育祭に向けてクラス全員で取り組んでいく様子が描かれています。いや、もうホントに全てが丁寧に描かれているんで言うことないです。確実にここ数年で5本の指に入る作品だったと思います。

 

 

 ということでここまでが2022年冬アニメのA~S評価の作品でした。意外な作品が上位に入ったりとダークホースが目立った印象がありました。

コロナで一時期減っていたアニメの本数もここ最近はコロナ以前並かそれ以上になってきている印象なのでリアタイするのがめちゃくちゃ大変にはなってますが感想ブログも含めて置いてかれないように2022年春クールも頑張っていきます。