rubidium-37’s blog

やりたいことしかやらん

2022年度上半期 個人的視聴アニメ(番外編)

 どうも、ルビジウムと申す者です。今回は各クールごとのアニメの総決算ではなく番外編と題しまして、2022年度上半期(2022年4月~2022年9月)のネット先行配信作や深夜の番組表の穴埋めに放送してる再放送作およびdアニで見た過去作・アニメ映画作について自分が視聴したものについて色々と書きたいと思っています。上半期とか言いながらこの時期の投稿になったのは秋クールスタートの「BLEACH 千年血戦篇」の予習としてこれまでのテレビアニメと劇場版4作を全部を見てたこととかもあり、単純に最後まで視聴してから書きたいと思っていたからです。特に劇場版はTSUTAYAでレンタルしないと見ることができなかったので、ここにきてようやく全て見終えたタイミングで投稿となりました。(その割にはポケモンずっとやってたせいで年末に投稿なのは完全に言い訳できませんが…)なのでBLEACH以外は基本9月末までに見た作品についての内容の記事です。

 

 いつも通り、自分がどのような基準でアニメを評価してるかは以下の記事を見てください。特に過去作の相対評価については放送当時の基準とします。(現代基準で何年も前の作品を評価するのはどう考えてもフェアじゃないので)

rubidium-37.hatenablog.com

 

 

  • ネット先行配信枠

この枠は本来ネット先行で配信された作品の中で2022年上半期にテレビでも放送された物を紹介する枠です。ただ今回は自分が見た中でこれに該当する作品はないですね。最近はネット先行配信したっきり、テレビでやらないみたいな風潮増えてるかもしれないです。

 

 

  • 再放送・過去作(配信サービス視聴)枠

この枠は2022年度上半期に再放送枠や個人的に配信サービスで見た作品を紹介してます。基本的に続編放送前に過去のシリーズを見ようってなった作品が多いです。まだまだ自分が見ていない過去の名作って多いんで今更それ見てるの?みたいな作品が多いですが、どうか温かい目で見逃してください。

 

BLEACH(2004年秋~2012年冬)

評価 

死神代行篇(1~20話)A

尸魂界・潜入篇(21~41話)S

尸魂界・救出篇(42~63話)S

バウント篇(64~91話)B

バウント 尸魂界・強襲篇(92~109話)B

破面・出現篇(110~143話)A

虚圏突入篇(144~167話)A

新隊長天貝繍助篇(168~189話)C

破面・VS.死神篇(190~205話)A

過去篇(206~212話)A

破面・空座決戦篇(213~229話)B

斬魄刀異聞篇(230~255話)C

刀獣篇(256~265話)C

破面・滅亡篇(266~316話)B

護廷十三隊侵軍篇(317~342話)B

死神代行消失篇(343~366話)A

いきなり今回の記事のメインディッシュとも言える作品です。ホントに千年血戦篇が放送始まる前に見終えることができて良かった。なんせ千年血戦篇始まる数時間前まで死神代行消失篇見てましたからね。

とりあえず全部事細かに感想とかを述べるのはちょっと無理なんで、まずは全話総じての評価としては原作部分の内容は流石に面白かったと思いました。逆に言うとアニオリ部分はかなり怪しい部分もあったり、そもそも時系列もあやふやだったり、原作に追いつかないようにという配慮でキリの悪いタイミングで入ったりしてくるので結構キツかったな〜って思っちゃいました。他アニメとの比較対象の兼ね合いで2000年代前半のバウント篇とかはBにしてますけど、2010年代の斬魄刀異聞篇とかはCになっちゃうなって感じです。別に面白くない訳ではないんですけどテンポがゆったりし過ぎかな〜というか、一昔前のジャンプアニメ特有のダラダラやってる感じがあるように思ってしまいました。評価として1番高くしてるのは尸魂界篇なんですけど、流石にこの辺の内容は面白すぎますね。内容に関しては今の基準で見ても結構やれてるというか、逆にやってることが当時からすると10年くらい先取りしてるような感じあってホントにスゴいと思います。

あとこの作品女キャラがほぼ全員と言っていいほど魅力的でホントにヤバいです。自分はルキアが1番好きですが、織姫もめちゃくちゃヒロインしてるな〜って思いますしホントにスゴいことになっちゃいます。こんなの小中学生の頃に見てたらさらに性癖歪んでただろうし逆にこの歳になってから見て良かったのかもしれないです。

あと男キャラだと平子が1番好きなんですけどマジで活躍シーンが全然なくて悲しくなっちゃうので千年血戦篇ではめちゃくちゃカッコイイところ見せて欲しいです。

 

うたわれるもの 偽りの仮面(2015年秋~2016年冬)

評価 A

BLEACHと並んで今回の期間の目玉作品の一角です。正直な話を言うと無印よりは評価が落ちちゃうっていうのはあるのかなって気がします。というのも偽りの仮面ってキリのいい終わり方じゃなくて続編の二人の白皇と合わせて1つの作品という側面が強いので流石にこれ単体だけでとんでもない名作かというとそうでもないかなっていうのはあります。

というところを前提にして評価はしていますが基本的に偽りの仮面はハクを中心とした登場キャラ達の帝都での日常とトラブルの解決というところを描いているのでコンセプトとしては一貫してて問題ないかなと思ってます。

中盤以降で無印に登場したキャラが登場したりする展開もあるのでそういう続編らしいサービス精神もあったりしてそこもポイント高いです。本筋はオシュトルが死ぬという形で幕引きとなりますが、ハクがオシュトルの遺志を継いで皇女アンジュの右腕として戦うことを決意する締め方は原作通りキリが良い感じです。

でも〜偽りの仮面のアニメで1番の功績って第1クールOPの「不安定な神様」を生み出したことなんですよね。この曲って余りにも名曲すぎて続編二人の白皇の原作ゲームのBGMとかにも使われまくってるのでホントにホントにスゴい曲です。

 

ヤマノススメ サードシーズン(3期)(2018年夏)

評価 A

4期直前に備えて3期もしっかり履修したって感じです。15分枠の中でも最上級のクオリティってことで超高得点のA評価にしてます。15分枠でこの評価って普通に30分枠だったらS評価です。

3期はほのかやひかりさんといったサブキャラが結構物語に関わってくるようになり、作品全体としての盛り上がりや緩急といった部分でより変化が出てくるようになったと思います。そういったサブキャラとあおいたちの絡みといったエピソードもある一方で、後半の方ではあおいとひなたがケンカしてギスギスしてしまうシーンもあり、そこから仲直りするまでの過程を描く展開もあり、2人の関係性と2人を結びつけた登山という趣味の存在を再認識させる作りになっていて完璧な続編だったと思います。あおいもひなたもシンプルに性格悪いな〜って思うシーン結構ありますけど、こういうところってちゃんと人間らしい部分でもあるな〜と思っているので作品としてこういう描き方をしてるのは個人的にはめちゃくちゃポイント高い部分だったりします。でもやっぱりあおいって本当に性格は悪いかも。

 

 

  • OVA・特番・放送遅れ枠

この枠は制作過程の諸事情等でテレビシリーズの続きをOVAで制作したり、長めの尺を取って特番で放送したり、また、放送スケジュールにズレが生じてやむなく延期になってしまった作品等を紹介する枠です。明らかに発表・放送から時間が経ってるOVAとかもここに含めてます。

 

マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 -浅き夢の暁-(2022/3/12放送)

評価 A

マギアレコードの完結編として約2時間の枠で放送された今作ですが、率直な感想としてはこの終わり方で良かったん?って印象を抱いてしまいました。マギウスの翼の幹部である灯花とねむの目的やういの行方、エンブリオ・イブという存在の実態と正体というところがあらかた解決され、アニメ1期・2期から続いてた謎はスッキリしたようには思います。ただ、アニメオリジナルキャラクターの黒江の存在意義が明らかに2期と比べて希薄になっており、雑に魔女化して退場してしまったように見える点や、三滝原組が今作ではほぼメインストーリーに関わってこないせいで1期・2期での登場がファンサービス以上の意味が無いようになっている点はかなり残念かなって感じです。2期でこの辺はかなりワクワク感を持たせてくれる作りになっていたので、余計に特に深くメインストーリーに関わってこない存在となっていたのが勿体ないと思いました。

うい、灯花、ねむのマギウスの翼幹部組やももこ、みふゆの元やちよさんのパーティー組も結局は死亡してしまい、魔法少女たちの魔女化に対しての運命についても特に解決はしてないため、ある種まどか☆マギカ本編より全然救いが無い終わり方ともとれるな~って思ってます。救いが無いエンドの割にはなんかハッピーエンドぶった終わり方してるので脳が騙されかけてしまいますが、多分あえてこの辺はそういう演出をしているんだろうなとは思っています。これで単にどっちつかずの中途半端な終わり方になっちゃっただけっていうのは流石に無いと思いますし、流石に。

 

憂国のモリアーティ OVA(2022/4/27発売)

評価 B

本編がめちゃくちゃ綺麗に終わったのでOVAで何やるんだろうって感じでしたが、普通に時を遡って本編中では語られなかったけどこんなこともあったよ〜的なノリの番外編って立ち位置でしたね。

OVA1話目は絵画とそれを描いていた死んだ絵描きにまつわるストーリーで内容としてはシンプルですが、ウィリアムとホームズが普通に登場する豪華な回となっています。OVA2話目はモリアーティ家で行われる社交パーティの話でアラン大佐やジェームズ・ボンドとかがいつもとは違う様相で奮闘している俗に言うサービス回的な立ち位置です。

まあ順当な内容のOVAだったな〜って感じですけど前後編の尺あるなら2話で1つの事件やるとかでも良かったかな〜とは思っちゃいました。特に2話目でのメインキャラの執事姿ってどこまで需要あるのかな〜って思ってました。女の子キャラの水着ならまだしも男性キャラのサービス衣装って必ずしも執事姿なのかって良く分からないんですけどどうなんですかね。実際のところこの回って別にそこまで面白くはないしな〜


Dr.STONE 龍水(2022/7/10放送)

評価 S

単発放送の特番的な感じだったんですけどそれでこんなに面白いのってホントにスゴい作品です。

2期と3期を繋ぐエピソードとしての位置づけの話となっており、別大陸への遠洋航海の船長として新たに復活させた七海龍水をメインとする内容となってます。ここにきての新たなキャラクターの登場ということになるので3期においての話のテンポ感を重視する上で今まであったような、石化から復活した人間が状況を理解し、千空たちに協力してくれる仲間となるまでの過程とかをこの特別編でやってくれたのは良い采配だったなと思いました。この内容を3期に入れちゃうと多分最初の3話くらい尺食ってしまって視聴者的にはまたこのパターンかってなってしまう懸念もあったのでそういった部分も上手くコントロールしてると感じました。

航海船の作成の過程で石油や通貨、気球といった科学文明の叡智が登場し、それらの登場が文明の進歩にどのように作用するのかということを体験できる作風もいつも通りのワクワクする感じで3期に向けての前準備としてカンペキな内容の特番でした。

 

BanG Dream! Morfonication(2022/7/28・29放送)

評価 B

バンドリシリーズって自分は3期を最後に以降見てなかったんですけど(映画とか)、このMorfonicaの特番はMorfonica単体にスポットライトを当てており、単発で見れそうな感じだったので視聴しました。

結論から言うと期待値がそんなに高くなかった分、思ったよりも良い感じの作品だったな〜という印象がありましたね。特にましろの妄想世界の背景とか動植物とかの作画とか魅せ方はかなり良い感じで今までのバンドリシリーズにはなかった感じでした。内容に関しても、Morfonica単独のエピソードで他のシリーズ・他のバンドのこととか全く知らなくても楽しめるので、新規層も久しぶりのバンドリという層も問題無い感じです。

ただ、いかんせん30分枠×2話という尺の上にバンドやってるシーンとかもあるため内容に関しては正直めちゃくちゃ薄味ではあります。ここに書くことほぼないですもん。従って、箸休め程度に見る完全雰囲気アニメだと思っていただければって感じです。個人的には悪くはないなって思ってるって具合ですね。

 

D4DJ Double Mix(2022/8/19放送)

評価 B

時系列的にはテレビアニメからの続きっていう立ち位置ですね。メインとして輪舞曲とMerm4idのメンバーに焦点を当てた話となっており、2つのユニットが新たな挑戦として共にライブを行うといった内容になってます。

本編D4DJで良かった3DCGの活用はそのままにスピンオフとしての立ち位置を崩さないかつ、30分尺でしっかりとまとめてきていたので結構評価は高めって感じです。

内容に関しては特別述べることもないんですけど、どうせ30分なんでアニメ2期が始まる2023年冬クールまでにチャチャッと見ちゃうことができる一口作品って感じです。でも多分見てなくてもアニメ2期って全然見れちゃうとは思います。

 

 

  • 映画枠

この枠はアニメ映画作品を紹介する枠です。映画館ではなく、配信サービスで観たアニメ映画もここに含めています。映画は映画館による雰囲気とか音響とかの違いが大きいので通常のテレビアニメと基準は変わると思います。なので、評価は振れ幅を広く持たせた値ということにしています。

 

劇場版 BLEACHシリーズ

評価

MEMORYS OF NOBODY(2006/12/16公開)A+~S-

The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸(2007/12/22公開)B~B+

Fade to Black 君の名を呼ぶ(2008/12/13公開)B+~A-

地獄篇(2010/12/4公開)C+~B-

あ〜ホントにこれってイキスギです。わざわざ地元に帰省した時に田舎のTSUTAYAでレンタルして見た甲斐が有りました。マジで第1作目の出来が良すぎます。劇場版オリジナルキャラの茜雫とかいうキャラホントに可愛すぎます。彼女自身が自分自身が何者であるのかを自覚していない中、彼女がどのような存在なのかというのが徐々に明らかになっていくのが面白くもあり、切なくもある展開でした。特に最後の一護に茜雫が墓地に連れて行ってもらうシーンとラストの一護の元に赤いリボンが風に運ばれて来たシーンってホントにホントにスゴい良いシーンすぎます。マジで第1作目ってめちゃくちゃクオリティ高いストーリーだったと思います。

第2作目は日番谷隊長がメインの話なんですけど、やっぱり映画の尺で考えると女の子ヒロインが存在しないとイマイチ盛り上がらない部分もあるな〜って思っちゃいました。この内容って普通に本編中でやって欲しいしな〜

第3作目はルキアが久しぶりにめちゃくちゃヒロインムーブしてたのでホントに結構テンション上がりました。個人的には映画の構成としては結構良い感じだったと思います。

第4作目はシンプルに見てる側が地獄でした。ホントにクソ面白くなくて見てる途中で寝落ちしそうになりましたもん。ま〜じでホントに逆にスゴいですこれ。

全体評価としては実際のところ第1作目だけ見れば十分かな〜って思います。第2作目以降はまあ別にそこまでって感じです。本編にどこまで関わってくるかって考えた時に劇場版ってそこで基本完結してるので、単体での面白さが必要になってくるので結局純粋に作品として面白い第1作目だけ見れば良いとは思ってます。ホントに第1作目ってめちゃくちゃ良いんで見て欲しいです。TSUTAYAとかでレンタルすれば見れます。

 

映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022/4/1公開)

評価 B-~B

CMとかでは全く新しい視点で描かれるオッドタクシーという感じでアニメ版との違いを強調していましたが、実際のところは作中での一連の事件を調査していたウサギの玲奈、ネコの花音、モグラの佐藤の3人が証言を聴くという形で回想的に物語を振り返っているという構成であったことがクライマックスで明かされるだけで基本的にはアニメ版と同じような流れで本編は進んでいきます。なのでアニメ版を見ていた人からするとこれ何が違うんだって部分を最後まで特別感じるものではなく真新しさはほぼないかなという印象でした。

一応本編のラストにアニメ版ではなかった追加シーンがあり、アニメ版では三矢ユキこと和田垣さくらが小戸川のタクシーに乗り込んでくるところで終了していますが、今作ではその続きが描かれており、本物の三矢殺害事件について重要な証言をし得る小戸川を口封じしようと和田垣は考えていました。しかし、事件について調査していた3人によって三矢を殺害した真犯人は和田垣であることを突き止められており、逆に小戸川を囮として和田垣を捕まえます。本作ではアニメ版で描かれなかったラストの続きが描かれた訳ですが、これってこの後どうなったんだって考察するのが面白い作品だったのに明確な解答を公式から与えられるのってめちゃくちゃ興が冷めるという感じがしてかなり微妙な感じだったなと思ってます。とはいえ、オッドタクシーという作品そのものはちゃんと面白いのでその分の評価はあるかな〜って思ってます。アニメ版見てない人は楽しめると思いますし、見たことある人も再放送見る感じで楽しめたんじゃないんですかね。

 

劇場版 名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022/4/15公開)

評価 S~S+

自分って毎年今年は歴代最高の出来だったな〜とかって言っちゃってるんですけど、今作はガチのガチで歴代最高傑作すぎました。マジで昔からコナン見てるファン層が喜べるポイントめちゃくちゃあってホントにスゴかったです。

今作の大きな要素としては高木刑事と佐藤刑事の恋模様を描く要素と安室の警察学校時代の同期にして、コナンシリーズの物語開始時点では殉職している4人の刑事たちに関する要素の2つがありました。高木刑事と佐藤刑事関連に関してはどちらかと言えば表で描かれる要素であり、安室同期の刑事たちに関してはコナンを始め一部の人間しか知らない裏で描かれる要素って感じでした。

改めて安室同期たちについて説明すると萩原は物語開始の7年前に発生した爆弾事件で爆弾の解体が間に合わず殉職しています。この事件を機に松田はこの事件の犯人を追うようになります。その松田は物語開始3年前に佐藤刑事と同じ部署に転属され、転属から1週間後に萩原の事件の爆弾犯が新たに仕掛けた爆弾の情報を掴んだものの、多くの人命と自分の命を天秤にかけ、人命を救うために爆発に巻き込まれ殉職してまいます。伊達は高木刑事の教育係という立ち位置でしたが、物語開始の1年前に高木刑事の目の前で居眠り運転の車にはねられて死亡しています。諸伏は安室と同じ公安部に所属しており、黒の組織にスコッチというコードネームで潜入していましたが、招待が露見してしまい、赤井秀一に追い詰められ、仲間の情報を見られないように自身の携帯電話ごと心臓を撃ち抜き死亡しています。この出来事が原因で本当は赤井は諸伏を逃がすことが可能だったと安室に恨まれる原因となります。

今回の表の話は爆弾事件絡みであることから萩原と松田に関連する部分が多かったのですが、加えて佐藤刑事と関わりが強い松田と伊達関連の部分も掘り下げもあったりします。(2人とも死亡してるせいで佐藤刑事って呪われてるとかって色々散々な言われようだったりしますし、その因果から佐藤刑事は今度は高木刑事が殉職するじゃないかというような心配をことある事にしてます。)

大筋のストーリーとして、安室同期組の過去に放送された本編のエピソードや今回新たに描かれたエピソードが、今回の劇場版で起こった爆弾事件に繋がっていくという展開がめちゃくちゃ良かったですね。特に今回描かれた安室同期組が過去に遭遇した爆弾事件で用いられた、2種類の液体が混ざることで化学反応を起こし爆発するタイプの古典的な爆弾ですが、これが今回の劇場版の最後の渋谷スクランブル交差点を爆弾に見立てた爆弾に繋がってくるのスゴいですよね。(イベントにカモフラージュしてスクランブル交差点周囲の道路の提灯内に爆弾の液体を仕込む、爆弾が起動したタイミングで提灯が割れ、中身の液体が坂を下ってスクランブル交差点に向かって流れ出す、スクランブル交差点にて2種類の液体が混ざり渋谷で大爆発を引き起こすという仕組みです。)これに対して、松田たちがかつて行った液体が混ざる部分にガムを突っ込んでせき止めた方法と同じように、コナンも渋谷スクランブル交差点にいつものサッカーボールをめちゃくちゃ膨らませて流れてきた液体が混ざらないようにせき止めたのはホントにアツい展開でした。ここのシーンで普通に「キミがいれば」が流れ出すのめちゃくちゃイキスギでした。ちなみにこの曲ってコナンのメインテーマに歌詞をあてたものなんですけど劇場版で使われるのは「探偵たちの鎮魂歌」以来16年振りだったらしいです。コナンがこの方法で爆発を防いだのって、松田たちの爆弾解除の話を知っていた訳ではないですが、ラストのシーンでどこから着想を得ていたのかが明らかになりホントにスゴいことになります。明らかに安室同期組の話って後付けなのにここまでキレイに繋がるのって本当にスゴいです。

コナン映画としてめちゃくちゃ大満足なんですけど、もう最近のコナン映画って単体だけだとそこまで楽しめる感じじゃなくなってるのでホントに漫画かアニメか読んだ上で見るものだと思ってます。普段コナン見てないのに映画だけ観に行く人めちゃくちゃいるのは興行収入的には確かなんですよね。ホントに勿体ないんでぜひとも本編も知った上で見て欲しいです。

あと普通に今作の爆弾犯ってロシアのテロリストでめちゃくちゃロシア語とかも出てきたんですけど、公開時期とウクライナ情勢悪化の時期がドンピシャで被りすぎてめちゃくちゃヒヤヒヤしながら観てました。ホントにこればっかりは運が悪すぎるって。

 

劇場版 五等分の花嫁(2022/5/20公開)

評価 B+~A-

率直な感想を最初に言うと、上映時間が流石に長すぎて途中でシンプルに疲れちゃいました。本編136分って普通にヤバすぎますって。ポンポさんの1.5倍の尺があるって考えると人間の集中力が持つわけが無いです。
なんで、観る前はこのゴトヨメの終盤の内容を無理矢理映画の尺に押し込む必要性があったのかどうかというところが自分的にはかなり疑問だったんですけど、内容的に映画2本に分けるのは難しいところでしたし、しょうがない部分もあったのかもしれないです。逆に言うと5人全員の見せ場がしっかりと原作から端折られずに描かれていたので、最終的に選ばれた四葉以外を推しにしているオタクもニッコリだったのではないでしょうか。

内容的には普通に無事完結してくれて満足ってところです。ただ、良くも悪くも有名作品になりすぎたせいで、結末(誰が風太郎に選ばれるのか)を全く知らずに新鮮な気持ちで映画観れた人ってほとんどいないような気もします。そういった事前情報を全く知らないで観た人の感覚ってホントにもう想像で語るしかないんですけど、純粋にアニメの完結編としてのみの映画と考えると最終的に選ばれたのが四葉だったってのは結構意外だったかなとは思います。ああいうタイプのキャラって主人公の恋人っていうよりは良き友達って感じで終わるってイメージがめちゃくちゃあるんで。なので、何も情報無しで観た人は最後までヒロインレースでハラハラするのを楽しめたのではないでしょうか。

ここからは評価とか全く関係ない余談ですけど、文化祭での5人の過ごし方が5人それぞれの視点で描かれるという形になっていたんで、尺自体が長くなるのはしょうがないかなとは思いましたが、これ1つの映画に収めてくれて良かったかもです。これでバージョン違い商法で文化祭の分岐シーンを個々に分割して5バージョンの上映形態にしてたりしたらホントにエグいことになってました。けど、オタクってカモだと思われて完全なめられてるし、それやったらシンプルにさらに売上伸びてたかもって思っちゃいます。

実際にはそんな悪徳商法にならなかった訳ですが、入場特典が定期的に変わるせいで何回も観に行ってる人はいてヤバいな~とは思ってました。控えめに言って3回目以降くらいからあれだけの時間拘束されるのって拷問に等しいと思いますし。とか思ってたんですけど、入場特典が「らしんばん」等のアニメグッズショップで5000円とか下手したら10000円とかで売られてるの見て、入場料より遙かに儲けちゃってることに気づいてしまって全てを察しました。

 

犬王(2022/5/28公開)

評価 B+~A

テーマが能楽ということで歴史物に興味がない人から一見すると嫌煙しがちなタイプの作品っぽいですが、いざ観てみると歴史的背景に詳しくなくても充分楽しめる作品となっています。室町時代初期(南北朝時代)の京都が舞台となっており、京都の能楽の一座の息子として産まれ、異形の姿を持つことから父や周囲に忌み嫌われている「犬王」と壇ノ浦の産まれで盲目の琵琶法師の少年の「友魚(ともな)」が出会い、自分たちのオリジナルの能楽の演目を作り上げていくといった内容です。基本的には回りくどい説明とかはあまりなく、犬王たちが作り上げた演目を通じて視聴する側に訴えかけてくるタイプの作品であり、ジャンルとしては歴史物・軍記物というよりはミュージカルアニメという方向性が正しいと思います。我々が抱く当時の日本のエンターテイメントの印象とは遠く離れた奇抜な演目を次々と繰り広げていく様は観ていて壮観でしたね。終盤にて時の将軍・足利義満の前で演目を披露する栄誉を得た犬王たちですが、義満からその際に犬王に課せられた条件をいかにしてくぐり抜けるのかといった部分も盛り上がりポイントで注目です。ここまで本質的な意味でネタバレにならないように書いてきましたけど、冷静に考えて平安時代末期の源平の合戦のこととか、平家物語は琵琶法師が口伝で語り継いできたこととか、能楽の先駆者と言える観阿弥世阿弥は有名なのに何故同時期に実在した犬王のことは知られていないのかとかやっぱり多少は知らないと面白くないのかもしれない気がしてきました。観る人が観たらめちゃくちゃ面白い作品だと思うんですけど、万人に受けるかといわれるとそうでは無いって感じはしますね。ただホントにミュージカルアニメとして優秀な作品なので音楽を嗜んでいる方には是非観て欲しい作品です。

 

 というわけで、2022年度上半期に見た作品を一通り紹介しました。この記事って本当は10月に出すつもりだったのに年末まで引っ張ってるのホントに怠惰すぎるのは反省です。見た作品とかの感想ってホントにその日のうちに書かないといけないのに後で振り返って書こうとするとめちゃくちゃ大変です。加えて、本当は年末に書きたいブログってこっちが本命じゃなかったりするんで、大晦日の昼間にドカンと5つ一気に投下してスッキリ年越ししたいと思います。