rubidium-37’s blog

やりたいことしかやらん

2021年秋アニメ(個人的)総決算 中編

 どうも、ルビジウムと申す者です。少し遅れてしまいましたが2021年秋アニメの振り返りということで、総決算と題して個人的な感想・評価を述べていきたいと思います。

 

 前回からの続きと言うことでこの記事では評価Bの作品について書いていきます。後にいけばいくほど高得点の作品となっています。前回の記事のリンクは以下に貼っておきます。

rubidium-37.hatenablog.com

 

 ここからはネタバレ等もあるので注意してください。(22年冬クール以降に続く作品に関しては21年秋クール時点での暫定評価です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B(70~79点)

SELECTION PROJECT

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 作中のSELECTION PROJECTというアイドルオーディション番組に挑戦するアイドルの卵たちを描いた作品です。ただ、この作品見てるとすぐに気がつくんですがほぼIDOLY PRIDEです。既に故人となっている伝説のアイドルの存在、主人公のライバルポジションのキャラが実はその伝説のアイドルの妹、主人公は心臓移植の経験があり、そのドナーが実は亡くなった伝説のアイドル、と挙げてみるほどここまで露骨に一致することなんて偶然ではないってわかるとは思います。むしろここまでやっちゃうと清々しいレベルです。とまぁ明らかに設定がアイプラのパクり疑惑のある本作ですが、話の内容はそれなりに良くてアイプラよりも普通に面白かったと思います。オーディションを蹴落とし合いじゃなく、全員で勝ち上がることに拘り、1度は失格になった9-tieの面々が自分たち自身の力でアイドルの夢を実現させようとするのが展開として良かったと思います。その後結局オーディションに復帰するのはなんだか掌返しされてる気分ですが、彼女たちの立場からすればオーディション番組の後ろ盾があった方が良いのは間違いないので妥当とも言えるでしょう。あとはこの作品は曲が良曲が多いのとその際の映像のクオリティが高いところがポイントなので、そこの点は評価高めです。パクり元のアイプラの出来が微妙なこともあり、完全に本家に取って代わった感ありますけど、本来ならアイプラによるバイアスのない状態で見たかったですね。(アイプラも見た普通の人間ならそれは不可能なので言っても仕方ないですが)

 

プラチナエンド(第1クール)

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 まぁ何となくデスノートっぽさを感じるようなのはもうしょうがないと思います(作者同じなんで)。内容としては主人公の架橋明日が自殺しようとしたところに天使ナッセが現れて神候補に選ばれたと言って神を決める神候補同士の戦いに巻き込まれてくって話です。序盤は結構テンポ感もちょうど良くて咲ちゃんと六階堂が加わってメトロポリマンと戦う流れになるまでは良かったんですけど、終盤メトロポリマンと戦うところになってからめちゃくちゃ展開がゆっくりになって流石に辛かったです。赤の矢か白の矢かみたいな内容の同じような思考のループを延々と聞かさせるのでこれ何やってるん?ってなりがちでした。しかも第1クールのうちにメトロポリマンとの決着つかなかったんですけどどゆこと?第1クールって区切りで見ると結構失速しちゃったかなって感じです。やってることは結構面白いんですよ?

2022/5/9加筆

第2クールまで完結し、この作品の後半の感想を投稿したところで内容的にメトロポリマンとの決着までを第1クールとして空白部分(13話〜14話)の加筆をしときます。内容的にはメトロポリマンとの決着がつくと共に六階堂さんも死んでしまうということになってしまいました。メトロポリマンが向に赤の矢を刺されていたというのは結構無理矢理感もありましたが、その後第2クールで世間に神選びの秘密を明かすという展開に繋がっていくのは面白いと思いました。ただ、やっぱりやってる事自体はデスノートを彷彿とさせてしまうのはしょうがないんかなという感じもあります。

 

古見さんは、コミュ障です。

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 異常なまでのコミュ障の古見さんを始めとする個性豊かな生徒たちが繰り広げる日常ギャグ作品です。古見さんというこのキャラなんですが異常なまでのコミュ障ということで作中ではほぼ筆談で全然喋りません。だからこそ、ここぞという時に喋ってくれるのが映える訳なんですけど、それ以前に自分が思ってしまったのがこれアニメである必要あるのか?ってことなんですよね。確かに他のキャラクターには声も動きもつくのはアニメと漫画の大きな違いだとは思うんですけど、この作品原作を意識してるのか、吹き出しやら何やらでの文字での説明が挿入されることが多いんですよね。アニメとしてそれは反則スレスレじゃね?っていう感覚になってしまうのが結構残念でした。原作のある作品のアニメ化の意義が何かってところを考えさせられた作品です。話の内容は程よく学園物って感じなんで2期もそれなりに楽しみではあります。

 

見える子ちゃん

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 ある日突然普通の人間には見えないはずのお化け・怪異・霊の類いが見えるようになってしまった主人公の四谷みことその周りの人たちを描く日常ホラーコメディ(+微エロ)作品。本来普通の人間には見えていけないはずのものが見えてしまうようになったみこがとった行動が徹底的に無視を貫いて見えてない振りをするというもので、化け物達に見えていることを悟られないようにするために苦心するみこの日常が描かれています。この作品に出てくる化け物達はかなり見た目がコメディ作品のそれとはかけ離れていて本当に拒否反応を起こすような見た目をしているのですが、何気ない日常にそれらが存在していることを描くことでこの作品ならではの面白さがあったように感じます。ですが、終盤で何故か日常コメディ路線から少し脱線して真剣考察ホラー物と化していたのに加え、挙句の果てに呪術廻戦顔負けの呪霊バトルが始まっていたのでその辺は趣旨とちょっと違うような気はしましたね… 呪術廻戦的バトル要素は視聴者がこの作品に求めてる要素じゃないんですよね。ちなみに日常シーンでは何故か意図的に女の子の下着が見えるなどのサービスシーンがあり、ホラーコメディの中にエロ要素も入れてきて完全に頭がバグりそうになっていました。

 

吸血鬼すぐ死ぬ

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 今期数少ない純粋なギャグ作品でした。ギャグのノリが合う合わないは人それぞれではありますが、序盤はともかく中盤以降は笑える回が多くなってきたと個人的には思ってます。結局下ネタが最強なんですよね。毎週個性的な吸血鬼が登場するんですが、結局中盤以降は下ネタが絡むような能力の吸血鬼が多かった気がします。(単にそいつらの印象が強く残ってるだけかもしれないですが…) 貴重なギャグ枠ということで他作品と競合するようなこともなく、オリジナリティを確立できたのもラッキーだったと思います。11話はEDの回収をする感動回、最終回はOPの回収をする正統派ギャグ回となっていますのでアニメとしての構成も良かったと思います。

 

海賊王女

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 物語の10年前に海賊に襲われ、島に漂流した王女のフェナとフェナの幼なじみで護衛役の青年雪丸が再会し、フェナの幼き記憶の中の言葉を頼りに仲間たちと共にエデンを目指すという物語。と、あらすじを書いて見たんですけど最終回まで見た時に思ったのが果たしてこんな話だったのか自信が無くなってきました。期待値に対して思ったよりも伸びてこなかったってことなんですかね… ジャンヌ・ダルクの名前が出てきた時は歴史的な背景とかと絡んできてどう面白くなるんだろうってワクワクしていたんですけど、そういった要素は全然本編と関係なかったんですよね。結局色々回り道して物語を複雑化した割には最後の答え合わせがそんなに大した話じゃないというか、飛躍しすぎて視聴者が置いてきぼりになっていた気がします。視聴者が見ていた部分がそんなに物語に重要な要素じゃなくて、最後に明かされた事実の重要度が占める割合が大きすぎるのは良くないんだなと感じました。映像のクオリティとかは悪くないだけにもったいない作品だと思いました。

 

Deep Insanity THE LOST CHILD

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 今期後半で最も伸びたアニメだと思います。南極の地下のアサイラムっていうところの調査隊の話です。主人公の時雨・ダニエル・魁はヒーローになりたいと言ってアサイラムの調査隊に志願した変わり者で、小隊の個性的な仲間とともにアサイラムの調査任務に励むって感じです。序盤だけで判断するとホントに面白くないアニメになってしまいます。というのも主人公の時雨が基本的に自分の意思というものを持っていない無感情人間なんですよね。なので視聴者目線からすると見ていてイライラするタイプの主人公です。ところが後半で副隊長のレスリーが死に彼の遺志を受け継いだ辺りから明確に時雨の様子や描かれ方に変化が現れて、ヴェーラ隊長が時間をループしてることに気づいてついに決意を固めた以降はホントに面白かったと思います。序盤の時雨の無感情人間としての描かれ方にもちゃんと意味があったのでホントに良かったと思います。最後は自身の存在と引き換えにヴェーラ隊長や仲間を救った時雨でしたが、最期は満足そうにしていたのが印象的でしたね。ホントにアニメは最後まで見なきゃ分からないの代表的な作品だと思います。

 

結城友奈は勇者である -大満開の章-(3期)

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 3期と言っても時間軸的には2期の勇者の章と同じで、勇者の章の補完という側面が大きかったと思います。もちろん、3期なのでここまでのシリーズを見ていること前提の作品ではありますが、それにしてもこの一編としての話のまとまりはかなり煩雑な気はしました。勇者の章にて語られなかった部分を虫食い的に補完するような形でダイジェストで進んでいくので勇者の章といちいち照らし合わせないと意味がわからない箇所が多かったのが結構残念だったと思います。ただ、断片的なエピソードの単独毎の面白さはさすがのもので、特に乃木若葉編は短い話数ながら彼女たちの戦いや苦悩をよく描いていたと思います。最終回は勇者の章の後の話であることから、ゆゆゆシリーズの真の意味でのエピローグであり、これをやりたかったために大満開の章はあったと言っても過言ではないと思います。「結城友奈は勇者である」というタイトルが他の誰でもなく、友奈が過去から現在へ、そして現在から未来へと繋がっていくという想いを最もよく体現していることが表れてると理解できるエピローグで大満足でした。

 

逆転世界ノ電池少女

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 かつての軍国主義を維持し続けてパラレルワールドの真国日本が本来の世界の日本に侵攻し、日本は真国の属国となっている世界が舞台です。ここではアニメやゲーム、アイドルといったサブカルチャーは禁止されており、それに立ち向かう組織アラハバキに所属する少女・赤城りんと主人公の久導細道が出会い、ひょんな流れからガランドールに乗って共に戦うことになるという始まりとなってます。この作品の1番良いところは演出面かなと思っています。ありとあらゆる面で我々アニメオタクが好きそうな演出を取り入れてくるのはすごく良かったと思います。特に最終回Bパートの歌が流れて歌詞テロップも流れる演出で盛り上がらないオタクはいないと思います。逆に残念だったのはストーリーの掘り下げが浅い部分があったところですね。りんの好きなロボットアニメである海帝ザバーンの制作に細道のお父さんが深く関わっていたことは明らかになっていましたが、結局お父さんが家族のことを全く省みない細道の言うような人間だったのかどうかというところがよく分からないままになってしまったんですよね。細道のお父さんのことが細道側のみの偏った視点からしか語られなかったのは個人的にはもっと色々あっても良いのかなって思いました。敵との決着も結局はついたのかついてないのかも微妙な感じで終わっちゃってる感ありますしね。この辺は各々の解釈次第って気もするので諸説ありではありますが。まぁ基本的にはノリとアツい展開で何とかするタイプのアニメなので細かいストーリーのところよりも演出的な方向で楽しむのが良いと思いました。余談ですが宗方さんにはめちゃくちゃイライラさせられるので視聴時には注意が必要です。

 

最果てのパラディン

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 異世界転生要素いる? 異世界転生に転生した主人公のウィルがアンデッドに育てられて、やがて成長し旅へと出て聖騎士となるっていう話です。序盤はアンデッド3人組とウィルの日常的な話なんですけどちょっとテンポ感がゆっくりにすぎな気もしました。もっと早く山場がきてウィルが旅立つまでの流れを作って欲しかった気がしちゃいます。逆に中盤以降ウィルが旅立った後は話の大目的が何なのかということが薄れてしまってるように感じました。一応ハイ・キングの問題を何とかするために旅立ったんでしたよね? 後半全くそんな話題出てこなくなっちゃうんで視聴者的には忘れがちになってしまいます。単話ごとのエピソードで見れば結構面白いんですけど人綴りの作品で見た時にまだ繋ぎ目がちぐはぐな気はします。そこは2期で色々回収してくれることに大いに期待ですね。

 

SCARLET NEXUS(第2クール)

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 前クールから引き続きの放送ですが、前クールで脚をためて2クール目でしっかり伸ばしてきたので良かったと思います。世界観とかの説明とかも1クール目であらかた何とかしてくれたおかげで2クール目ではあまり説明回とかもなくてテンポも良くなっていたと思います。キョウカやカゲロウの秘密が明らかになったり、カサネの出生やユイトの幼少期の関係など作品の全貌が徐々に明らかになっていくのが面白かったと思います。最後はカレンとの対決を経て歴史が書き変わるという結末を迎えるわけですが、歴史が変わったあとの後日談で各キャラのそれぞれの様子が描かれていたのが非常に良かったと思います。後日談でユイトもカサネの新たな決意を視聴者に示してくれたのは物語としてキレイに決着ついたと思いました。戦闘シーンに関しては第1クールとは対称的に演出描写が貧弱になって何が起こってるのかわかりづらい気もしましたが(特にラストのカレン戦)、ストーリーの面白さでそこはカバーって感じでした。

 

ビルディバイド -000000-(コードブラック)(分割第1クール)

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 カードゲームアニメということでカードゲームそのものの説明やらストーリーとかがどうなるかって心配だったのですがそういった不安を跳ね除けてなかなかの良作になったと思います。カードゲームのルールの説明もわかりやすく視聴者もバトルを見ていて楽しめて良かったです。ストーリーに関しては記憶喪失の照人と桜良が出会い、ひよりが加わって王を倒すという目標に向けて戦うって展開です。中盤で王が照人の妹のキッカであることが判明したり、終盤で新京都の世界が仮想空間の世界であることが判明したりと視聴者が驚く展開があって見ていて純粋に楽しかったです。第2クールまでの導入も含めてカンペキな流れでホントに続きが非常に楽しみな作品になりました。

 

世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する

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 強面の暗殺者のジジイが死後、異世界転生し暗殺者として勇者を暗殺するよう女神に依頼されるという話です。基本的には異世界転生しての俺TUEEEE展開となるのですが、世界観とかスキルとか魔力持ちとかってところの設定は結構ちゃんとしてた印象です。序中盤までは順風満帆で進みますが、最終盤にてディアを救う展開でそれなりに苦戦してる感じはあるので山場もあるということでいい感じです。加えて、この作品女の子キャラのお色気シーンが多いのでキャラ萌えという方向でも非常にウケが良かったと思います。一応ルーグはディアを正妻候補として見ている感じはあったのでタルトやマーハは愛人枠なんでしょうね。ラストが今後も話は続くよ〜ENDでしたけどキリが良いところでアニメは終わってるのでまずまずの終わり方だったと思います。

 

 ということでここまでが2021年秋アニメのB評価の作品でした。念のために言っておくと、自分の中ではB評価は十分良作の扱いなので、批判的なコメントはもっとこうしてくれればさらに良かったのに的な意味合いで書いてると思ってください。ここまでで2/3が終わり、次はラストの後編となります。後編はA~S評価の作品の感想となっています。3つの記事に分裂してしまって逆に読みづらくなっているのはホントにホントに申し訳ないです。

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